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40代にとって「ぼっち」は全然ネガティブではない 「孤独」ではなく「単独」を楽しめるのが大人

東洋経済オンライン / 2024年9月4日 17時0分

豊かな発想を生むためには、ヒトの脳にも緊張と緩和、多忙と退屈の切り替えが必要なのでしょう。

従って、散歩中にボーっとしている中で仕事のことが浮かんだら、それが思いがけない創造性に富んだアイデアに転換していくことだってあるのです。電車に乗っているとき、カフェでぼんやりしているとき、突然「あっ、そうか」とひらめくのは、おそらくこのデフォルトモードが働いているからかもしれません。

だからといって「よし、ぼんやりして脳のDMNを活性化させるぞ!」と力んでしまっては、もはや「ぼんやり」の域から逸脱してしまっています。

身心をガチガチに硬直させながら「のんびりするぞ! ぼんやりするぞ!」とシュプレヒコールを上げてしまえば本末転倒です。座禅を組む前に興奮しながら「よっしゃ、これから悟るぞ!」と意気込んでしまうのと同じ過ちです。

大きく深呼吸をして、ただボーっとしてみよう

大きめの深呼吸を何度かしてみて、気張りを捨てて心を自然にそこへもっていくこと。

そうして考えると、のんびりと散歩や日向ぼっこをしたり、公園や川辺などでボーっとしたりしてみることは、禅の悟りを開く行為と地続きにあると考えてもいいのかもしれません。

実際、瞑想や座禅に集中できている人の脳を分析すると、デフォルトモード・ネットワークが活性化しているといいます。

つけ加えれば、散歩で日光を浴びるとビタミンDが活性化され、食事で摂取したカルシウムの吸収も促進されます。

40代になると特に女性は骨がもろくなると言われますので、身体の健康維持のためにも散歩はお勧めしたい習慣です。

多忙でストレスを溜めがちな40代だからこそ、メリハリをつけた日常で退屈を楽しんでほしいと思います。

齋藤 孝:明治大学教授

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