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コスパ最強「元ジョイフル子会社」ビジホの実態 「365日4950円均一」九州の雄・AZホテルのすごさ

東洋経済オンライン / 2024年9月4日 10時0分

メニューは、日替りの肉料理、卵料理、サラダ、デリ、デザートのフルーツカクテルなど約20種類。調理は各ホテルで行われている。

加えて、ホテル内で昼・夕食を食べることも可能だ。AZホテルでは、全軒にカフェ、バイキング、しゃぶしゃぶ、釜飯、いずれかの飲食店を完備。アメイズはさまざまな業態の飲食店を直営、FCで展開しており、立地に合わせてそれらの店を選び、設置しているのだ。

一部では夕食付きの宿泊プランや、宿泊者が割引価格で食べられるサービスも実施。これらはすべて、「郊外立地にあっても、お客様が安心して食事できるように」という考えから生まれたもので、朝食利用率は宿泊者の8~9割、館内飲食店での夕食利用率も約3割ある。

3.駐車に加えて、駐輪もOK!

AZホテルは無料駐車場完備に加えて、全客室に自転車も持ち込みOKだ。部屋が汚れるリスクは高いが、それを押してでも「車を使える人も便利に使ってもらえるホテルでありたい」「広くいろいろな人に来てもらえるように」というESLPの思想に沿ってサービスを実施している。

そもそも郊外型店舗が中心となっているのもこの思想からで、無料駐車場は、約2年前から基本の建物フォーマットである158室タイプのホテルで、100台を完備しているそうだ。

そんなホテルに訪れるゲストは、車を使う職業の男性が中心だ。なかでも、大型車両を使う工事関係者や、スポーツ関連の団体などによく利用されている。リピーターが多く、法人や企業が長期間押さえることも。2023年の広島サミットでは、警察団体が2~3週間連泊していた。

ちなみに、インバウンドの利用はほぼゼロ。避けているわけではないが、郊外型でインバウンドに使いづらい立地で、自然とそうなっているそうだ。とはいえ、気候や疫病に左右されやすいインバウンドを当てにしたことはなく、リピーターを主体的に考えている。

ある意味それがリスクヘッジとなり、功を奏したのがコロナ禍だ。一部の工事が止まってその関係者が減るなどの危機はあったそうだが、辛くも赤字にならず、黒字で推移できたという。

真の魅力は「わかりやすさ」にあり

ここまで特徴を語ってきたが、ゲストから見ると、AZホテルとはどんな存在なのだろうか。一大拠点である九州に住む友人に聞いたところ、「シンプルでわかりやすいホテル」という答えが返ってきた。

その最たるものは均一価格だが、もう1つ象徴的なのが「AMAZE RAINBOW CARD」という会員カードだ。こちらのカード、通し番号は付いているのだが会員管理はしておらず、役割としては、宿泊時に配るだけのクーポン券のようなもの。

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