「折りたたみケータイ」再注目の流れが日本にも? アメリカで注目を集めるシンプル携帯が上陸
東洋経済オンライン / 2024年9月4日 13時0分
「通話だけしたいお客様に、引き続き良質の通話と価格面でも差別化できる手軽さを届けたいと考えました。とはいえ、マップやウェブブラウザーは使えますし、十分な品質のカメラも備えています」
Orbic JOURNEY Pro 4Gはスマートフォンのように多機能であることを目指すのではなく、通話とショートメッセージに特化したシンプルケータイ。KaiOSという「スマートフィーチャーフォン」向けのOSを搭載し、スペックはスマートフォンの基準から見ると低めに設定されているが、KaiOSには十分となっている。CPUはQualcomm QM215(4コア、1.3GHz)、メモリは1GB、ストレージは8GBを搭載する。
日本のキャリアが販売する4G LTE携帯と比べると、外観はやや大ぶりだ。丸みを帯びた形状で手に馴染む。ポチポチと押すテンキーは、キーの間隔が広めに取られており押しやすい。日本向けにローカライズされていて、かな印字もあり、懐かしの「ケータイ打ち」で日本語を入力できる。
通話とSMSを中心とした必要最小限の機能
Orbic JOURNEY Pro 4GはSIMフリー携帯なので、日本の4キャリアまたはMVNOの音声対応SIMを入れて通話に利用できる。4G LTEでVoLTE通話に対応するが、5Gデータ通信には非対応。試用した印象では、通話品質は必要十分だが、最近のスマートフォンのようなAIによるノイズ除去機能がないぶん、音声のクリアさは劣る。
メッセージアプリはSMSのみで、MMSには非対応。画像や動画は送れない。キャリアメールや+メッセージ、RCS規格のメッセージも利用できない。日本語の変換エンジンは高機能ではないが、基本的な単語の変換はできる。短文のSMSが主体なら十分だ。
ディスプレイは3.2インチのTFT液晶で、解像度は240×320ピクセルと前世代的。スマートフォン向けのWebサイトも表示できるが、文字が読みづらく感じる。
KaiOSには基本的なツール群がそろっているが、LINEなど日本でよく使われているアプリは存在しない。ゲームは多いが、ガラケー時代を思わせるライトなものが中心だ。
500万画素の背面カメラの写りは端末の画面上では冴えないが、PCに転送すればそこそこきれいに撮れている。1850mAhのバッテリーは1日の使用には十分だが、スマートフォンほどの長期間待機はできない。
実用的な部分で強調したいのは、Googleアカウントとの同期が可能なことだ。連絡先を同期できるため、スマホと連絡先を共有できる。これは日本のキャリアが扱う4G LTE携帯ではできないことだ。
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