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スレッズで「客の愚痴」つぶやく飲食業界人の悲哀 実名や店の名前を出して…背景には猛烈なストレス?

東洋経済オンライン / 2024年9月5日 9時0分

昔のインターネットは真逆で、リアルでは言えない本音を吐く場所だった。むしろそれがネットの醍醐味であり、誰も言えないことを言う「毒舌」が格好いい、という雰囲気すらもあった。大っぴらに言えなかったことを言えてスッキリするし、見ている人も一部であるから差し支えがない(と思われていた)。

ところがネットユーザーが増え、次第にリアルとネットの境目があいまいになったことで、リアルで言えない本音はネット上でも言えなくなっていった。

そんな中、2024年に突如現れたのがThreadsだ。まだユーザー数の少ないThreadsなら拡散の危険が少なく、愚痴を吐いても炎上しないだろう、と思った人たちから抑圧されていた本音が噴出している。誰かが愚痴っているのを見て「ここなら大丈夫」という認識が広がり、連鎖が起きているのが今のThreadsの現状だ。

飲食店だけでなく、美容師の間でも「Threadsが愚痴だらけ」という話もある。そうした業界内での愚痴を話すのにもってこいの空間と思われているようで、ここだけはまるで15年前に巻き戻ったようだ。Threadsの叫びは、ある意味平和だった時代のインターネットへの渇望なのかもしれない。

Threadsもしょせんネット。不用意な発言はご注意を

不特定多数に向けて自分の考えを発信したい。だけど、都合の悪い人に見られたり、炎上したりはしないでほしい。そんな願望がThreadsに実名での愚痴が集まる理由だが、しょせんThreadsも全世界に開かれたインターネットであるということはゆめゆめお忘れなく。インターネット上にある限り、誰が見ているのか、どのように解釈されるのか、はわからない。「Threadsだから安心」などということはまったくない。

今後、Threadsのユーザーが増えていくかはわからない。しかし、Threadsで発言することはインターネット上に記録されることは間違いなく、不用意な発言で店や自身の価値を毀損してしまう可能性は十分にある。たちの悪いことに世の中にはインプレッション目的で炎上ネタを探している人もいる。

「実名でこんなこと言っていいの?」という疑問の声はすでに上がっている。いつかThreadsで炎上してしまう飲食店が出てきてもおかしくないだろう。

大関 まなみ:フードスタジアム編集長/飲食トレンドを発信する人

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