国語デキない社会人でも書ける「魔法の文章テク」 問いと答えを整理すれば誰でも書けるように
東洋経済オンライン / 2024年9月7日 17時0分
「私はゴールデンウィークに友達とゴルフをして過ごしました。ゴルフをするのが趣味なのですが、あまり時間が取れないことが多いです。だからこそやっとゴルフに行けて、とても充実した時間を過ごせました。
最近嬉しかったのは、昨年末に会社の事業部が目標を超えたことで、悲しかったのは最近彼女にフラれたことです。好きな作品は坂口安吾の『堕落論』です。落ち込んだ出来事があったら、それを読んで元気をもらっています。友人からは『あまり自分からは話さないけれど、仲よくなると饒舌になるタイプ』と言われているので、ぜひ積極的に話しかけてほしいです」
これだけでもう、自己紹介の文章は完成ですよね。質問に対する回答をしていただけなのに、さっきはうまくできなかった自己紹介がすんなりできそうです。
これは、いろんな場面でも応用できます。
「こういうことに対して話をしてください! さあどうぞ! 」と言われると「ええっ? 何を言えばいいんだ?」と悩んでしまうことでしょう。でも、「インタビューをさせてください! これってなんでなんですか?」と質問をされたら、「それは、こういうことですよ」と答えることは、容易なのではないでしょうか。
インタビューで質問されたら答えられるのに、文章を書けと言われたら難しい。これは万人に共通する要素の1つであると言えます。
なぜ「インタビューで質問されたら答えられるのに、文章を書けと言われたら難しい」のでしょうか?
文章を書くのは「問い」と「答え」を作る行為
この問いは、そもそもの前提が間違っています。「文章を作る」という行為は、そもそも、「問い」と「その答え」を作るための行為なのです。
例えば、読書感想文を書くのは、「1冊の本に対して、あなたはどんな感想を持ちましたか?」という質問に対する答えを作るという行為にほかなりませんよね。
先ほどの自己紹介は「あなたのことを詳しく教えてください! あなたはどんな人ですか?」という質問に対する答えです。
今回私が執筆した本は「どうすれば文章が書けるようになるのか?」という問いに対する答えとして作られていますし、ネットやメディア・新聞のニュースだって「先週どんな出来事が起こったのか? それはなぜ起こってしまったのか?」という問いに対する答えを書いているだけです。
評論文は「自分はこう思う」と主張したあとに、「それはなぜなのか?」と問いが続く形で、文章が構成されているケースがほとんどです。
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