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相川七瀬「40代で見つけたロック以外の新しい軸」 「大学と家庭の両立」葛藤を超えて掴んだもの

東洋経済オンライン / 2024年9月8日 13時10分

私も彼、彼女たちから学ぶことは多々ありました。彼らの世代でも十分に大人だし、いろんなことをしっかり考えているんですよね。自分の子どものことは、いくつになっても子ども扱いして心配してばかりいたけど、同級生たちと付き合って、長男への見方も変わりました。

大人の学び直しのコツは小さな山から登ること

――とはいえ、40代でイチからの学び直しは体力的にも時間的にも大変です。今から大学受験なんて考えられないという同世代は多いと思います。

私もいきなり大学受験しようと思ったわけじゃないんです。最初は、興味を持っていた神道を学んでみたくて、國學院大学の科目履修生になりました。学ぶほどに興味も意欲も大きくなって、通っているうちに「この学部面白いな。入りたいな」と。「そのために必要なものは? そうだ、高卒認定を取らなければ!」と挑戦してみることに。

――大学受験までに、思考と行動を積み重ねていた準備期間があったんですね。

私、器用ではなくて……コツコツじゃないと安心できないんです。最初から大学に行こうという目標を掲げたら、それは大きな山だから登れる気がしなかったと思います。まずは科目履修生、次に高卒認定……と、頑張れば届きそうな山を作って何とか登り切る。その成功体験を自分に覚えさせて、「やれる。まだもう少し行ける」と言い聞かせながら一歩一歩進んできました(笑)。

――社会人からの学び直しとして理想形です。

社会人の入学は10代で高校卒業し大学に入るのとは違います。学校や学部も偏差値で選ばない。本気で興味のあることを教えてくれる場所を必然的に探します。自分の時間とお金をかけて学びを選んでいるから、入学してからも全てが血肉になる感覚でした。

また先生や同級生との出会いも貴重なものになりました。

――大学時代は、成績1位になられたこともあるとか。

大学2年生の時ですね。実はあの年は最もキツい年でした。

学業と仕事と家庭の両立と葛藤

――どんなことがキツかったのでしょう?

大学生活の4年間で何がいちばん大変だったかというと、やはり、仕事との両立でした。大学2年時は、ミュージシャンとしては25周年で全国ツアーも回っていたから、とにかくスケジュールがハードだったんです。

大学に行くにあたって家族に相談していたんですけど、当初は「本当に大丈夫なの?」という反対意見もありました。最終的には理解してもらったものの、「行かせてもらっている」という思いがどこかにあったんですよね。決めたからには後には引けない、絶対に4年で卒業しなきゃという意地がありました。でも、仕事もきっちりやらなきゃならないし、家庭のことも頑張らなきゃいけないと。

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