株価が暴落したときでも慌てない「資産運用法」 暴落があったときに最もやってはいけないこと
東洋経済オンライン / 2024年9月10日 7時0分
70歳からの定率取り崩しでは、当初月4.7万円ほど取り崩すことができます。以後、徐々に取り崩せる金額は減っていきますが、年金とキャッシュフローを生む資産を合わせた手取りは月21.3万~23.5万円と、月20万円以上の手取り収入を確保できます。残高が350万円を切る84歳以降は、定額取り崩しに移行すると97歳まで毎月21.3万円の手取りを確保できます。
98歳時点で取り崩し資産はほぼなくなりますが、貯金300万~500万円+キャッシュフローを生む資産300万円は残ります。死ぬまで医療費・介護費がかからなければ、これらのお金は葬儀代・相続へ回せばよいですし、高配当株などキャッシュフローを生む資産は売却するオプションもあります。また、取り崩し資産がなくなっても年金がもらえますので、収入がゼロになるようなことはありません。
【ケース2】ノーマルな運用モデル
⇒月に年金+ 4万~7万円を確保
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(以下「オルカン」)の目標利回りは5%と紹介していましたので、ここでも年5%で運用しながら取り崩す前提としています。
【ケース1】より手取り収入が期待できる運用
定率取り崩しは10%とし、「SBI」から年4%のキャッシュフローが得られたとすると、年金を含む毎月の手取り収入は22.2万〜24.8万円。ケース1の堅実な運用モデルより月1万円程度手取りが増えます。
定額取り崩しのフェーズでは年36万円と、月3万円の収入を確保できるので、毎月の手取り収入は22万円になります。この計算では97歳時点で資産がほぼゼロになりますが、以後も毎月19万円の収入が得られます。
なお、貯金300万~500万円+キャッシュフローを生む資産300万円は残ります。キャッシュフローを生む資産は売却するオプションもあります。
資産運用は常に右肩上がりということはありません。暴落することも当然あります。そんなときどう対処したらいいでしょうか?
暴落にどう備えておくか?
投資の格言に「上げ100日、下げ3日」というものがあります。市場の値上がりは緩やかですが、値下がりはわずかな期間で起こることを言い表したものです。
確かに過去を振り返ると、市場は緩やかに値上がりしながらも、数年に一度暴落を見せます。
米国の株価指数「S&P500」と日本の株価指数「日経平均株価」の1980年1月から2024年3月までの推移は、図表3、図表4のようになっています。
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