株価が暴落したときでも慌てない「資産運用法」 暴落があったときに最もやってはいけないこと
東洋経済オンライン / 2024年9月10日 7時0分
市場に大きな影響を与えた政治・経済・国際関係のニュースと、S&P500・日経平均株価の値動きを見比べると、特に値下がりのタイミングで連動していることがわかります。
世の中が不安定になると、投資している商品は総じて値下がりしてしまいます。こんな時、無傷でいられる商品はほとんどありません。新NISAでコツコツ投資してきた商品も、値下がりするでしょう。
しかし、グラフを見ると、暴落の数年後には再び値上がりして暴落前の水準を回復していることもわかります。
つまり、暴落があった時にもっともやってはいけないことは、慌てて売ること、です。暴落に慌てて売ってしまうと、値下がりしたタイミングで利益(または損失)が確定してしまいます。そのうえ、その後の値上がりによる資産回復の恩恵も受けられなくなります。資産形成期に暴落があったのであれば、淡々と積立投資を続けていればよいのです。
回復までの期間は、図表5のとおりまちまちです。早ければ1年程度ですし、長ければ5年程度かかる場合もあります。
一方、資産取り崩し期に暴落があった場合、運用しながら取り崩していても、資産が思ったより減ってしまう可能性があります。
資産取り崩し期に暴落があったらどうする?
老後の前半、定率取り崩しをしている時に暴落があった場合、資産の減りは定額取り崩しよりは少なくなりますが、取り崩せる金額が減ってしまう可能性があります。
定率取り崩しをしている老後の前半に何をしたいかにもよりますが、こんな時にはいったん定率取り崩しをストップするのもひとつの手です。しばらくそのまま運用を続けて、資産がある程度回復してから定率取り崩しを再開するようにすれば、資産の減りもそこまで大きくなりませんし、再開した際の取り崩し額も増やせます。
もっとも、定率取り崩しをストップすると、その間は資産取り崩しによる収入が得られなくなってしまいます。その期間は、たとえば預金を取り崩して生活する、支出を抑える、年金+キャッシュフローを生む資産からの収入でしのぐといった方法が考えられます。もちろん相場の上げ下げを気にせず、定率取り崩しを継続するのもひとつの手です。
一方、定額取り崩しをしている時に暴落があった場合は、定率取り崩しをしている時よりも資産が大きく減ってしまう可能性があります。ただ、定額取り崩しをしているということは、取り崩し資産もすでに半分以下になっていますし、80代、90代となってお金を使う機会が減ってきているでしょう。
それであれば、資産を長持ちさせることを考えるよりも、気にせず取り崩してしまったほうがよいかもしれません。
取り崩し資産がゼロになっても、引き続き年金とキャッシュフローを生む資産からはお金を得られますし、もしもの時の預貯金も残っています。お金がなくて決定的に困るという事態にはなりにくいのではないでしょうか。
頼藤 太希:マネーコンサルタント
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