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「兵庫県知事」の言動に世間が覚えた違和感の正体 職員への異様な要求は"霞が関文化"の副産物か

東洋経済オンライン / 2024年9月10日 8時0分

職員向けアンケートでは、「瞬間湯沸かし器」と呼ばれていたことも明かされた斎藤知事。百条委で自身の性格を問われると、「仕事とかにミスがあったりするときに短気な面がある」と認め、「県民にとってよい仕事をしたいとの思いでやっていた」と語った。だが、前出とは別の総務省幹部は「真面目な人こそ、いろんなストレスがかかる中でパワハラ的言動をやってしまいがちだが、それは知事としてのマネジメント能力の欠落を意味する」と突き放す。

繰り返す「官僚的」答弁

世論の批判が高まる一方、斎藤知事は自身の辞職を再三否定してきた。2021年の知事選で県民からの負託を受けて当選したことを理由に、「さまざまな批判はあるが、真摯に受け止め、県政を前に進めていくのが責任だ」といった趣旨の発言を繰り返している。

斎藤知事の発言で目立つ紋切り型のレトリックに、知事選で斎藤知事を支持した日本維新の会の吉村洋文共同代表は7月の記者会見で、「官僚的な言い方ではなく、もっと自分の言葉で1個1個正面から伝えていくべきだ」と苦言を呈した。

百条委では、委員を務める県議が「知事の答弁にいくつかパターンがある気がしている。例えば、「『認識はない』は『自覚はあるけど見解の相違』。『(職員を)きつく注意した』は『記憶はあるが正当だ』。『業務上の指導』は『当然の対応』。私は、こういうふうに捉えている」と皮肉る場面もあった。

「『この件はこういう方針でいく』と一度決めると、それ以外言えなくなる。過去との整合性を大事にし、いったん決めた方針からスタンスを変えないのは、まさに官僚的だ。それは『絶対に知事を辞めたくない』というところから来ている」(総務省関係者)

日に日に辞任を求める包囲網が狭まる斎藤知事。議会、職員との間の「ズレ」が埋まらないまま、兵庫県政の混乱は深まっている。

茶山 瞭:東洋経済 記者

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