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「アメリカ大統領選討論会」を若者たちが見た本音 ニューヨーカーたちとバーで討論会を見てみた

東洋経済オンライン / 2024年9月11日 21時0分

ハリス氏の発言に拍手を送る若い支持者(写真:筆者撮影)

9月10日(現地時間)に開催された、カマラ・ハリス副大統領(民主党候補)とドナルド・トランプ前大統領(共和党候補)によるアメリカ大統領選に向けたテレビ討論会。この日は各地で討論会の“観戦”イベントが開かれ、ニューヨークのルーフトップバーも数百人の若者たちで埋め尽くされた。白熱した90分間の討論をニューヨーカーたちはどう受け止めたのか。

「ニューヨークでの生活は苦しい」

「質問がハリスには知らされているという話を聞いた。だから、彼女は国民にインパクトを与えるいいスピーチをしたし、トランプの出来については予想通りだった」と話すのは、トランプ支持者で失業中のライアン・ルポ氏(24)。「バイデン政権になってから、ニューヨークでの生活は苦しく、本当に心が痛む。それを人々にわかってほしい」と訴える。

ニューヨーカーのスティーブン氏(21)も、「自分にとっては、物価が高くて節約が大変なので経済が争点だと思う。でもカマラはうまくやってくれると討論を聞いて思った」と話す。「バイデンよりはカマラはよくやった。カマラは落ち着いていて、冷静に対応しているところがいいと思う」。

アメリカの中でも特にインフレ率の高いニューヨークでは、生活が厳しくなっているという実感が強い。特に若い人たちはそう感じているようだ。その分、民主党の大統領候補が、ジョー・バイデン大統領やトランプ前大統領より若いハリス氏(59)になったことに対する期待は高い。

20代というニューヨーカーのクリス・ガーシムラン氏は、こう指摘する。「バイデンは、若い人にアピールしていなかった。今やカマラは、若い人にリーチする側近チームを持っていて、超党派の政権さえ実現しようとしている」。

討論自体は、まさにいかに平常心を保つかという神経戦となったが、CNNが討論会終了後に発表した世論調査によると、ハリス氏が討論で勝利したとする回答が63%となり、トランプ氏(37%)を大きく上回った。

バイデン氏から候補が変わって勢いがあると言われるハリス氏だが、今回の大統領選は非常に僅差の戦いとなっており、いつにも増して激戦州における「誰に投票するか気持ちが固まっていない」無党派層の動きが重要となっている。

トランプ氏は怒りを露わにする展開に

こうした中、「極度の接戦の膠着状態」(ネイト・コーン、ニューヨーク・タイムズ政治アナリスト)の流れを変えたい2人の初対面でしかも一騎打ちとなった討論会。ハリス氏は時に笑みを浮かべ、落ち着いて事実を述べ、徐々にトランプ氏の顔に泥を塗る発言を繰り出し、トランプ氏の気分を逆撫でした。

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