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ホンダ新「フリード」人気の秘訣は日本仕様の追求 販売好調、本質を変えないことが売れる理由

東洋経済オンライン / 2024年9月14日 9時30分

3代目フリードは、シンプルな見た目の「AIR」グレードと、SUV的要素を内外装に採り入れた「クロスター」の2本柱で形成し、高まるユーザーニーズに応えた。AIRは、ホンダのミニバン「ステップワゴン」の全長を10%程度小さくしたかのような相似形で安定のカタチ。対してクロスターは専用デザインの前後バンパーに加え、前後ホイールアーチの樹脂プロテクターと車体下部全周をブラックガーニッシュ(加飾)化でタフさを演出。各部に高輝度シルバー処理を施してコントラストも高めた。

3代目の登場を待っていた買い換え組に加え、新規ユーザー層が積極的に関心を示したことで、3代目フリードの累計受注台数は発売から約1カ月後となる7月27日時点で約3万8000台を記録した。これは月間販売計画の約6倍にあたるという。

そんな新型としてデビューしたばかりの3代目フリードに早速試乗した。場所は神奈川県みなとみらい地区を中心とした一般道路と都市高速道路だ。試乗モデルは1.5Lエンジンに2モーターシステムを組み込んだシリーズ式ハイブリッドシステム「e:HEV」で、駆動方式は4WD。グレードはクロスターで2列シートの5人乗り仕様。

従来型は7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)に1モーターを内蔵した「i-DCD」。通常走行時はエンジン+電動モーターの力でタイヤを駆動するパラレル式。奇数段側のギアセットに電動モーターを内蔵していることから、発進時など限られたシーンでのみエンジンを停止したEV走行ができた。

対して新型のe:HEVは現ホンダの主力ハイブリッドシステムで、通常走行時はエンジンで発電した電力を使い電動モーターの力でタイヤに駆動するシリーズ式。車載の二次バッテリーを使って短距離であればエンジンをかけずに走行できる「EVモード」(ドライバーが任意選択)のほか、高速走行時などではエンジンの力でタイヤを駆動する「エンジンモード」(システムが自動選択)、加速時などエンジンでの発電に加えて車載の二次バッテリーからも電力を供給する「ハイブリッドモード」(システムが自動選択)が備わる。

大幅に改善されたプラットフォーム

車両の土台であるプラットフォームは、2代目である従来型をベースに大幅に改良した。その従来型は全般的にソフトな乗り味であり、速度域が低い走行状態であれば上質で快適だったが、車速が上がる高速道路や多人数乗車では不安定な姿勢になることもあった。具体的には、カーブでのロール(車体の傾き)量が大きく、ステアリングを丁寧に切り込んでいっても一定の舵角から同乗者の身体が外にもっていかれてしまう、そんな印象を抱くことが多かった。

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