ミドルエイジが歳を重ねることに不安を感じたら モヤモヤした日常の"からまり"をどうほぐすか
東洋経済オンライン / 2024年9月15日 18時0分
音声プラットフォーム「Voicy」のチャンネル「学びの引き出しはるラジオ」で、13万人以上のフォロワーを持つ尾石晴さん。
かつては外資系企業で16年間働き、管理職も経験しつつ2人の子育てに奮闘。日々の苦労やモヤモヤの解消、時間を捻出する方法などについて、現状や課題を"分解"してわかりやすく話す様子が評判を呼び、たちまち人気のパーソナリティーに。
その後は独立し、ヨガ講師や執筆業、スキンケア商品の開発などを手掛けつつ、大学院にも通いながらVoicyの放送を続けています。
このような日々の中で、尾石さんが考え続けているのが、仕事や家族、お金など、さまざまなことが複雑にからまりあうミドルエイジ(30代半ばから50代ぐらい)を「いかに自分らしく乗り越えていくか」。
本記事では尾石さん初めてのエッセー本『からまる毎日のほぐし方』より一部を抜粋し、ご紹介します。
「歳を重ねる不安」にからまる
子どもが眠りにつくかつかないかのその耳元で、「明日はもっと楽しいよ」と言う。子どもが生まれてからずっと言っているので、この11年、この言葉を一番聞いているのは、私だ。
【画像】ベストセラー『LIFE SHIFT(ライフシフト)』が説く「マルチステージ」の人生を表現したイラスト
明日はもっと楽しい。昨日より今日より明日はもっと良い日になる。そう言って、聞いて私は眠りにつく。
歳を重ねるとなぜか不安になる、このままでいいのか迷うという人が周囲に増える。なぜなのだろう。
このままの自分では、変化していく時代にどこか適応できないと感じ始めるのだろう。そうやって自覚的に気がつくのは良いことだ。気づかぬまま歳を重ねて、絶対に自分を曲げない人もいる(ある意味、生きやすいのかもしれないが)。
発達心理学者エリクソンが、壮年期の発達段階として、アラフォー・アラフィフは、これまでは受け取る側であったが、これ以降は他者に渡していくことで発達するよと提唱している。
この壮年期を上手く乗り越えていくには、次の世代を育て、自分が得てきたものを渡すことだと言う。
押しつけではなく、上手く渡す、譲る。それによって、ケアという新たな力を身につける。今までとはゲームのやり方が変わる。少しずつ、自分の在り方のスタンスを変える時期が来ているのだ。
これまでとは違う成長が待っている。このことに気がつかないと停滞し、頑固になったり、自分の人生を悲観してしまったりするらしい。
「得る」から「渡す」へ
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