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ワールドカップに万博「2030年代」に存在感増す国 2019年に海外からの観光解禁、年間1.5億人目標

東洋経済オンライン / 2024年9月17日 18時0分

また、2023年10月31日、国際サッカー連盟(FIFA)は、2034年ワールドカップ(W杯)のホスト国としてサウジアラビアが唯一の候補になったと明らかにしました。FIFAは10月4日、10月31日の締め切り日までにアジアとオセアニアからの立候補を要望し、サウジアラビアはその直後に立候補を表明していました。一方、立候補を検討していたオーストラリアは10月31日に断念。日本もサウジアラビアの開催を支持しました。

ドラゴンボールパークがサウジアラビアにできる

2024年3月22日、サウジアラビア政府は日本の人気漫画『ドラゴンボール』のアニメを主題としたテーマパークを建設すると発表しました。

『ドラゴンボール』を主題としたテーマパークは、世界で初となります。

この計画は、サウジアラビア政府が100%出資している投資会社「キディヤ・インヴェストメント・カンパニー(QIC)」と、日本で『ドラゴンボール』のアニメシリーズを制作している東映アニメーションの「長期的な戦略的パートナーシップ」の一環です。

キディヤは、サウジアラビアの首都リヤド近郊に築かれている、巨大な娯楽・観光プロジェクト。テーマパークの広さは50万平方メートル。テーマパークの中央には全高70メートルの「神龍」が据えられ、アトラクションの数は少なくとも30になる予定です。

「神龍」の中を通り抜ける大型ジェットコースターも設置されます。サウジアラビアは、化石燃料に依存した経済から脱却するため、こうしたプロジェクトに大変力を入れているのです。

『ドラゴンボール』は、2024年3月1日に急性硬膜下血腫で亡くなった漫画家の鳥山明さんの代表作。1984年に連載が始まりました。1986年から1997年まで放送されたテレビアニメシリーズは、平均視聴率20%を維持し多くの言語に吹き替えられて、80カ国以上で放映されました。続編や映画も数多く制作されています。

政府役人一人一人に与えられた「ビジョン2030」

これからのサウジアラビアを知る上で欠かせないのが、国家ビジョンたる「ビジョン2030」です。日本もこのような国家ビジョンを持ちたいものです。

実際、私がビジネスコンサルタントとして、サウジアラビアの各役所、関係機関と接触すると、局長クラスは、「ビジョン2030」に基づく明確な目標を与えられており、未達の場合は自らの昇進に影響が及ぶとして、かなりの厳しさのもとで仕事をしています。

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