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外国人材育成は日本人と変わらないというリアル 「この会社だから長く働きたい」に国籍は関係ない

東洋経済オンライン / 2024年9月18日 9時0分

そういった取り組みを続けてきたため、当社では外国人材も育ってきています。

2018年にミャンマーから技能実習生として来日したサベイウーさんは、3年間の技能実習を終え、2021年に特定技能に切り替え、2024年には技術・人文知識・国際業務の就労ビザに切り替えました。現在、60名が働く現場の副所長として、日本人従業員への指導や仕事の割り当てを行いながら総合的な業務管理を担当し、着実にキャリアをアップさせています。

彼女は2017年にミャンマーで日本語学習を「あいうえお」からスタートし、日常的場面で使用される日本語をある程度理解する能力があるという日本語能力試験N3レベルの日本語力で2018年に来日しました。

来日後も働きながら日本語学習を継続し、2023年には日本人でも合格が容易ではないとされる日本語能力試験N1を取得しました。来日当初から同僚からの評価も非常に高く、人一倍責任感を持って仕事に取り組んでいたそうです。

また顧客からも頼りにされており、コロナ禍で現場の業務依頼が減少する中、「彼女らの日頃の努力と笑顔に救われた」とのクライアント側の評価が高く、コロナ中も彼女の現場では、仕事の依頼が継続されていました。

サベイウーさんは、就労ビザを手配してくれた行政書士に個人的に日本語で手書きのお礼状を送りました。その内容は便箋に日本語でびっしりと3枚にわたり、就労ビザの手配をしてくれたお礼だけでなく、これからの自分の人生に向けての覚悟が綴られていたそうです。

サベイウーさんと一緒に来日したミャンマーからの技能実習生1期生であるマーマートェーさんは2023年、社員やクライアントが集まるパーティーで流暢な日本語で発表し、来場者らを驚かせました。彼女も技能実習生から特定技能に切り替えて活躍しており、現在は現場の所長を務めています。

また、2期生となるナンゲービーさんは都内のホテル現場の所長代理です。彼女たちを含め、これまでミャンマーから来日した技能実習生のうち10人が特定技能に切り替えて活躍しています。

これまで当社では、フィリピン人、ベトナム人、ネパール人らも正社員として登用されている人材がいます。

日本では、技術・人文知識・国際業務などの就労ビザを持つ外国人は「優秀な人材」、特定技能ビザを持つ外国人は「その専門分野の技術を持っている」と自動的に見なされがちです。

一方で、技能実習生は「日本語が不十分で問題を起しやすい」というイメージが一般的です。しかし、これらの区分はあくまでビザの種類に過ぎず、実際の人材の質の指標ではありません。

個人の資質は日本語だけではない

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