今も「異業種交流会」に行きまくっている人の盲点 単なる名刺交換は「時間の無駄でしかない」の訳
東洋経済オンライン / 2024年9月20日 9時0分
現代人が1日に浴びる情報量は、おおよそ江戸時代の1年分、平安時代の一生分といわれています。
情報が増えすぎたことで、必要な情報にたどりつけない、ニセ情報に騙される、そんな事態が容易に生じうる時代だからこそ、私たちが今、真剣に考えるべきことは、「いかに情報を得るか」ではなく、「いかに情報を捨てるか」ではないでしょうか──。
トヨタ、TBS、アクセンチュア出身の戦略コンサルタントで、データサイエンティストでもある山本大平氏の新著『消耗せずに成果が出る「情報の捨て方」』より、私たちを消耗させる99%の情報を捨て、その先の1%に集中するコツを紹介します。
まずは「交流会」を捨てる
さて、ここで読者である皆さんに質問をしますが、これまでにビジネス交流会なる会合にどのくらい参加したことがありますか? 交流会といっても幅が広いので、ここでは「初めてお会いする方々が9割を超えている異業種交流会」と定義します。
「100回は超えている」「毎週行っているよ」「誰かに誘われれば行っている」など、さまざまな回答が聞こえてきそうですが、「すみません、はっきり言って、それらは時間の無駄」です。
私も、“今でも”クライアントから交流会についての是非を問われることがありますが、ここのパートでは、交流会という切り口でそれが有意義な情報であるか否かについて解説します。
もっとも、ここでいう「情報」とは、「日々の自分の行動の指針となるもの」、あるいは「自分が最適な判断を下すための材料となるもの」と定義しています。
交流会に参加する目的の1つは、新たな出会いを通じてビジネスチャンスを広げることだと思います。
しかし、弊社で独自にアンケート調査を実施し、分析を行ったところ、交流会で得をするのは、実は「概ね主催者側だけ」であることがわかっています。また、その調査を丁寧に分析した結果、参加者側のメリットは統計的にはほぼ皆無であることもわかっています。
言われてみれば、初対面の人と少し話して、「名刺コレクター」になっている方も多いのではないでしょうか。使うこともない捨てられない名刺がただ増えるだけ。そして、参加者がそこで得られる「筋の良い情報」なんて決して手に入ることはありません。
交流会では有用な情報は得られない
マーケットに先手を打つことができる価値ある情報を、そんなどこの馬の骨かわからない人間にベラベラとしゃべる人間なんているはずもなければ、そんな貴重な情報や一流の人脈を持つビジネスパーソンが得体の知れない交流会にそもそも参加することもありません。
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