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日産と美瑛町が連携協定へ「50年前の縁」がいま 「ケンとメリーの木」のある町の100年後を描く

東洋経済オンライン / 2024年9月21日 10時0分

テレビCMから「ケンメリ」と呼ばれ親しまれた4代目スカイライン(筆者撮影)

北海道の観光地と聞かれて、「美瑛」と答える人は多いのではないだろうか。人口1万人に満たない町であるが、北海道らしい雄大な景色が広がる「丘のまち」として、国内外から多くの観光客を集めている。

【写真】ケンメリ・スカイラインのテレビCMで有名になった「ケンとメリーの木」

それゆえ、ここは昔からテレビCMの撮影地としても多く使われてきた。いまでは、それらも観光スポットになっている。そのひとつが「ケンとメリーの木」と呼ばれる、大きなポプラの木だ。

クルマ好きなら知っている読者もいるかと思うが、この木は1972年にモデルチェンジした日産自動車「スカイライン」のCMに、「ケン」と「メリー」という名前のカップルとともに登場した。

通算4代目となるこのスカイラインは「ケンメリ」の愛称で親しまれ、スカイライン史上、最高の販売台数をあげたことでも知られる。

このケンとメリーの木は、日産にとっても象徴的な存在であるようで、8月29日に公開された同社の創立90周年記念ムービー「NISSAN LOVE STORY」でも、ケンメリなどとともに映し出されている。

100年後の美瑛を描く「ブルー・プロジェクト」

そんなつながりのある日産と美瑛町が、現地の販売会社である旭川日産自動車を交えて、今年1月11日に包括連携協定を締結した。

美瑛の豊かな自然を守り、美しい未来に向けて電気自動車(EV)を活用していくというのがその内容で、「100年後の美しい美瑛の未来」を描きながら、さまざまなアクションを創出していく「ブルー・プロジェクト」を進めるとしていた。

美瑛町は東西方向に広く、ケンとメリーの木がある丘陵地帯や町役場、美瑛駅などがある市街地は西寄りにある。対する東側には、町境に大雪山や十勝岳がそびえ、一帯は大雪山国立公園となっており、「白金青い池」もこの地域にある。

ブルー・プロジェクトでは、この国立公園を含む町内南東部の白金エリアを「EV推進エリア」として、オーバーツーリズム対策やサステナブルツーリズム促進など、持続可能なアクションを地域や来訪者とともに継続していく予定としている。

美瑛町は2年前、2050年までにCO2排出量を実質ゼロとする「ゼロカーボンシティ宣言」を表明しており、農村景観や自然環境の保全に取り組み始めた。

近年は気候変動が農作物に影響を及ぼしていることから、CO2排出削減の取り組みとして日産「リーフ」を公用車として導入してもいる。

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