押上ソラマチ内「フードコート」で感じる懐の深さ 観光地で普段使いの場所「ソラマチ タベテラス」
東洋経済オンライン / 2024年9月22日 12時0分
時にレストランであり、喫茶店であり、高齢者の集会所にもなる「フードコート」。その姿は雲のように移り変わりが激しく、楽しみ方は無限大。例えるなら「市井の人々のオアシス」だ。
本連載では、そんな摩訶不思議・千変万化な「フードコート」を巡り、記録しながら、魅力や楽しみ方を提唱していく。
開業から12年 東京スカイツリーのフードコートへ
今回は、東京都墨田区にある商業施設「東京ソラマチ」内のフードコート「ソラマチ タベテラス」を訪問する。
【画像23枚】東京スカイツリー併設「東京ソラマチ」内にあるフードコート「ソラマチ タベテラス」は、東京の地名を冠した店が集まる、”東京感”あふれるフードコート
東京ソラマチといえば、いわずとしれた東京の顔である「東京スカイツリー」併設の施設として、2012年5月22日に開業。一帯は「東京スカイツリータウン」として国内外を問わずに多くの観光客、そして地元の人が訪れるエリアとして知られる。
【画像23枚】東京スカイツリー併設「東京ソラマチ」内にあるフードコート「ソラマチ タベテラス」は、東京の地名を冠した店が集まる、”東京感”あふれるフードコート
東武鉄道・東武タワースカイツリー・東武タウンソラマチの3社が発表したデータによると、開業から12年で東京スカイツリーは4840万人、東京スカイツリータウン全体では3億8390万人が来場しているなど、歴史は浅いながら東京を代表する観光地といっても過言ではないだろう。
かつては浅草駅もあった、人流と物流の要衝として発展
そんな東京スカイツリー、東京ソラマチが位置するのは東京都墨田区押上。この「押上」という地名については、2012年の開業をきっかけに知ったという人も多いのではないだろうか。
周辺はいわゆる「下町」と呼ばれることも多いエリアだが、その代表格として最も知名度のある地名といえば、やはり浅草であり、浅草寺のある一角こそ浅草だ、と認識している人も多いはずだ。しかし、押上もかつては浅草寺一帯に負けず劣らず、かなりの繁華街であったとされる。というか、こっちも「浅草」である。
どういうことか。実は、現在の東武スカイツリーライン「とうきょうスカイツリー駅」が、かつて「浅草駅」を名乗っていた時代があるのだ。
同駅の歴史は1902年に始まっており、当時の名前は「吾妻橋駅」であった。その後、1910年に「浅草駅」へと改称。さらに1931年、現在の東武鉄道浅草駅(当時は「浅草雷門駅」)のオープンに伴い、「業平橋駅」へと名前を変え、東京スカイツリーの開業を前に、2012年にとうきょうスカイツリー駅という現在の駅名へと落ち着いた。なお、同駅と「押上(スカイツリー前)駅」とは全く別であり、少々紛らわしい。
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