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押上ソラマチ内「フードコート」で感じる懐の深さ 観光地で普段使いの場所「ソラマチ タベテラス」

東洋経済オンライン / 2024年9月22日 12時0分

名前の変更だけでなく、駅の役割もいろいろと変遷をたどってきた。1902年の開業当時は、東武伊勢崎線のターミナル駅という立ち位置だったものの、1904年に東武亀戸線の開通によって一時廃止。4年後の1908年に貨物駅として再び開業し、浅草駅を名乗り出した1910年には旅客駅としての営業も再開した。このころには都心部につながる路面電車も乗り入れ、交通の利便性が向上している。

下町間のアクセスや都心部へのアクセスの要衝だけでなく、物流の拠点としても同駅は大きな役割を果たしてきたとされる。駅には北十間川と結ぶドックがあり、鉄道で同駅まで運んだ貨物を舟運へと積み替え、川を伝って全国へと運んでいったという。

人と貨物のハブとして発展し、下町の顔的なエリアの1つだったが、戦後はトラック輸送が発達し、舟運の利用は下火に。東武鉄道の貨物輸送量は1961年をピークに減少し、貨物列車も1993年に廃止している。1972年には都電の「業平線」も廃止となり、徐々に下町の繁華街としての存在感を失っていったとされる。

その転機となったのは、間違いなく東京スカイツリーの開業だろう。周辺の再開発も進み、かつての下町の顔からさらに存在感を高め、今では東京の顔として知られるエリアとなった。その自らの立ち位置を意識してか、ソラマチ タベテラスには東京の地名を冠した店が数多く出店している。

ソラマチ タベテラスがあるのは、東京ソラマチの3F、ウエストヤード。今回訪問したのは土曜日のちょうど正午ごろで、かなりの賑わいを見せている。全部で500席ほどとされ、それなりの大箱だが席にありつけずにウロウロしている人が多い。

席種はテーブルがメインで、カウンターは少なめである。場所柄、ソロで来る人よりもグループで来る人が多いと見込んでのことだろう。その狙い通り、客層を見ると、子連れのファミリー層がかなり多い。ソロやペアは少数派である。意外に外国人らしきグループはそこまで目立っていない。

地域格差も? 「東京の店」が多い中、人気なのは…

店のラインアップは、先ほど書いた通り、地名を冠したものが多い。11店舗のうち、9つ。やや例外であるが国名を冠した「JASMINE THAI Express」を含め、その他8つの店舗に地名が付いている。有名どころでは「築地 銀だこ」に「RAMEN EXPRESS 博多 一風堂」。さらに「南国酒家 原宿麺飯房」や「恵比寿 焼肉チャンピオン」などもある。

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