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226kmを走破「世界一超人の91歳」その驚く肉体 20年間食べ続けてきた「食事メニュー」を公開

東洋経済オンライン / 2024年9月23日 10時0分

そこでロードバイクで颯爽と会場入りする選手の姿に「かっこいいなあ!」と憧れて、69歳のときにロードバイクを購入した。記者時代から探究心旺盛、ピンときたものにはすぐ飛びつくという稲田さん。これが70歳のトライアスロンデビューにつながった。

メタボ解消の水泳から10年。さらにその先の10年後に、アイアンマンレースの世界チャンピオンになるなど、想像すらしなかった。

なぜ、そこまで自分を追い込むのか?

9年連続の世界選手権出場、3度の優勝という圧巻の戦績も、稲田さんに言わせれば「完走を勝利としたら3勝6敗」。6敗はタイムオーバーなど無念のリタイアだ。

次にめざす勝利は、90歳代以上のカテゴリーでアイアンマン世界選手権完走である。そのために筋肉と骨を維持する毎日のトレーニングも欠かさない。

1週間のうち月・水・金は、所属するトライアスロンクラブのチームトレーニングに参加する。早朝4時半起きで自宅を出て、水だけ飲んで朝食抜きのままクラブのプールで6時から7時半まで3500mを泳ぐ。自宅に戻り、朝食を済ませてからバイク練習へ。

自主練習の火・木は朝8時にラン10km。夕方5時からスポーツジムのプールで2000m泳ぐ。土曜日は本番のレースと同じ順番でスイム、バイク、ラン。日曜も休まずにバイクとランをこなす。

これが基本の練習メニューだが、バイクの練習では地図を見ながら初めての土地を走ったりすることもある。

「バイクを100km以上走る日は、自宅を出発して帰ってくるまで5時間以上かかるんです。僕はペースが遅いし、途中で好物の鰻を食べるために寄り道したりもするからね(笑)」

雨の日はランとスリップする危険があるバイクは中止。ランの代わりに傘をさしてウォーキングをする。「のんびりできない性格」に加えて、「雨だから休養」という発想もないのだ。

クラブ合宿は、さらにハードだ。バイクの練習では180kmという長距離を走る。稲田さんは学生からオリンピック選手までさまざまなトライアスリートと一緒に、雨や風や雪などの天候に関係なく、ランやバイクの練習をこなさなければいけない。

「悪天候の日はそれに適応した走り方をすることがトレーニングになるんだけれど、真冬の雨や雪の日は寒くて寒くてどうしようもない。足はつりまくるし、ただただつらいです」

老後はゆっくり暮らしていきたいという人も多いだろう。ここまで自分を追い込むのは、それだけ得られるものや達成感があるからなのだろうか。

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