そごう・西武が再出発「豪華パーティー」開いた理由 「西武池袋で買い物する理由」を打ち出せるか
東洋経済オンライン / 2024年9月28日 8時0分
9月12日、港区三田。三井グループの会員制である綱町三井倶楽部で、企業主催の豪華なパーティーが行われた。
【写真】池袋西武が提示する「新しい百貨店」はどんなイメージ?
その企業とは、大手百貨店のそごう・西武。取引先や関係者、マスコミなどを招待したパーティーには約700人が集まった。同社が店舗改装などに伴って大規模なパーティーを開催するのは「聞いたことがない」(パーティー参加者)。
綱町三井倶楽部を貸し切りで利用した場合、1日の使用料金は550万円にも及ぶ。パーティーで振る舞われた食事やその他の経費を考えると、多額の開催コストがかかっていることは想像に難くない。そごう・西武は一体なぜ、このように派手なイベントを実施したのか。
「売り場半減でも同レベルの売上高を目指す」
そごう・西武は昨年9月、セブン&アイ・ホールディングスから、アメリカの投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループの傘下に入った。交渉は難航したが、最終的には家電量販のヨドバシホールディングスが西武池袋本店の土地などを取得、現在の西武池袋の建物内にヨドバシカメラが出店することになった。
そごう・西武は今年6月に新しい売り場計画を発表している。西武池袋の売り場面積が半減する中で、ラグジュアリー・コスメ・デパ地下(食品)の売り場を中心に店舗を構成する計画だ。改装工事を経て2025年1月から段階的にオープンし、2025年夏にグランドオープンを予定している。
パーティーは西武池袋およびそごう・西武の再出発を記念したもの。記者会見も行われ、そごう・西武の代表取締役の劉勁氏、田口広人社長、ダヴィデ・セシア副社長らが改装計画について説明した。フォートレス傘下入り後、首脳陣が公の場にそろうのは初めてのことだ。
田口社長は「デットフリー(負債ゼロ)になり、守りから攻めに転じて店舗投資をかけられる。人材と店舗に投資しながら、グランドリニューアルを迎えたい」と語った。
代表取締役の劉氏は、売り場は半減するものの「全フロアのリニューアルオープン後は改装前と同じレベルの売上高を目指したい」と意気込んだ。
パーティーは実に力の入ったものだった。フォートレス日本代表の山下明男氏、西武ホールディングス会長兼CEOの後藤高志氏、慶応大学名誉教授の竹中平蔵氏、豊島区長の高際みゆき氏があいさつ。小池百合子都知事からのビデオメッセージも放映された。
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