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「罰ゲーム化する管理職」にZ世代は何を思うのか 脱ブラックが進む職場でブラックに働く管理職

東洋経済オンライン / 2024年10月2日 12時0分

Z世代の新卒社会人が、管理職について思うこととは(写真:horiphoto/PIXTA)

若者と接する場面では、「なぜそんな行動をとるのか」「なぜそんな受け取り方をするのか」など理解しがたいことが多々起きる。

企業組織を研究する東京大学の舟津昌平氏は、新刊『Z世代化する社会』の中で、それは単に若者が悪いとかおかしいという問題ではなく、もっと違う原因――たとえば入社までを過ごす学校の在り方、就活や会社をはじめとするビジネスの在り方、そして社会の在り方が影響した結果であると主張する。

本記事では、著者の舟津昌平氏がZ世代の新卒社会人3名に対して、世で語られるZ世代像へのリアルな意見を聞いていく(3名は仮名、敬称略)。

入社前と入社後のギャップ

舟津:今回の座談会のテーマは、世の中で「Z世代ってこうだよね」と語られていることについて、実際のところ当事者はどう思っているのかということです。年齢の定義上ではみなさんZ世代とされていますが、当たっていることもあれば、ひとくくりにされたくないと思うこともきっとあると思うので、正直な気持ちを聞かせてください。

なぜ「配属ガチャ」という言葉が流行るのか、舟津氏による考察

まずは、みなさんが今年の4月から働き始めたということで、入社前のイメージと入社後のリアルとの差について教えていただけますか。

崎山:僕は、正直なところほとんど差はありませんでした。その要因として、事前に社員の方と話せたのが大きかったと思います。選考中ではありましたが、人事部につないでいただくようにお願いしたので、そこで実態を伺うことができました。

たとえば、表向きには自分のやりたいことができるって言われているけど、最初の数年はそんなことはないよと。なので、たしかに今は自分がやりたかった業務をやっているわけではありませんが、そういうものだと納得しています。

舟津:それは崎山さんの積極性のたまものだとは思いますが、それに応えてくれる会社の制度や社員の方がいてよかったですね。おそらく、その方が本音を話してくれたから崎山さんが納得できているところが大いにある。そういう文脈で、「Z世代はなかなか本音を話せ(さ)ない」と言われることがありますが、就活でも仕事でも、どれくらい本音を話せていましたか。

察することを求められる社会

木下:私は本音を話さなくて後悔していることがあります。新人研修の後半で人事部との面談があったんですが、強がって「楽しくやれてます」って答えたんですね。人事の方は「配属先には関係ないよ」って言ってたんですが、今になってやっぱり関係していたんだと思います。というもの、今の部署が、社内では大変、忙しいとされる部署で、ちゃんと本音で話せてたら、自分にもっと合った部署に行けてたのかなと後悔しています。

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