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Metaが狙う「空間コンピューター時代」の覇権 次世代プラットフォームで支配的ポジションへ

東洋経済オンライン / 2024年10月3日 9時30分

Quest 3Sはゲーム専用デバイスではないが、今年の年末商戦次第では新たなゲームプラットフォームとしての足場を築く可能性が十分ある。

しかし、Meta Platformsが見据えているのは、デバイス普及のその先だ。

オープン化したHorizon OSの適応範囲を大幅に拡大

Meta PlatformsはQuestシリーズで採用してきたOSをオープン化し「Horizon OS」と名付けた。このOSを採用するデバイスはASUS、レノボ、マイクロソフト(Xboxブランド)といった企業から登場する見込みで、その後もパートナーを拡大していく。

Horizon OSは元々AndroidのVR、AR向け拡張をベースに独自開発してきたものだが、現在は拡張と洗練が進められており、完全にオリジナルのOSと言える。

より汎用コンピューター向けプラットフォームとしての性格を強めており、スマートフォンやタブレット向けのプラットフォームに比べると、むしろPC向けOSに近い汎用性をMeta Platformsは与えようとしている。

Horizon OSはMR体験を基礎に機能が見直されており、VRやMRのアプリを実行中に2Dアプリを動かせるようになった。この点はアップルのvisionOSに近いが、Horizon OSでは現実空間の壁に2Dアプリを貼り付けるなどの機能がある。

映像ストリーミングのアプリを壁に配置したり、新たにサポートされたAndroidアプリを空間や壁に配置できるようになる。

また、最大6つまでのアプリを同時に実行可能となり、空間にそれぞれのアプリを配置した上で、各アプリからの音声を空間オーディオを用いて正しい方向間で再現できるようになる。

さらにマイクロソフトとの協力でWindows 11との連携を強め、Macの画面をVision Proの中で表示できるのと同じように、特別なアプリを追加せず簡単にHorizon OSの中に再現し、マルチディスプレイ化できるようになる。

OSのオープン化を発表してから登録アプリ数は10倍に、今後、Androidの2Dアプリも扱うようになるため、さらにその数は増加していくだろう。

さらにMeta Platformsは、Horizon OS向けアプリの開発を助けるため、通常のAndroidアプリに空間表示機能を追加するMeta Spatial SDK、プロンプト入力で3Dオブジェクトのデータを生成できるMeta Spatial Editorを提供する。

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