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ジョナサン跡地に出現「体験型イタリアン」の実力 すかいらーく新業態「ペルティカ」の実力やいかに

東洋経済オンライン / 2024年10月3日 10時0分

冒頭で述べたとおり、この「ペルティカ」は「ジョナサン」からの業態転換でオープンしており、ここで「ペルティカ」がうまくいけば今後もこうした業態転換が進む可能性はありそうだ。

実際に「ペルティカ」では、平日昼の料金体系でスープ(おかわり自由)、サラダ、フォカッチャ、パスタにドリンクバーの「Aセット」1649円(税込)にジェノベーゼのプラス料金が550円、さらにデザート1種329円を付けてお会計は2528円だった。ファミレスだと思うとまあまあ高価格帯の部類になると思う。

単に料理の質を上げたから価格を上げているのではなく、そこで過ごす「時間」や「体験」という付加価値を付けることで価格を上げているのがすかいらーくの新しい挑戦なのだろう。

ネットカフェも「トキ消費」を意識

周知のとおり、現代の情報化社会では可処分時間をどう使うかが重要視されている。様々な業種で消費者の可処分時間の奪い合いが行われ、企業はいかに「いい時間」を過ごしてもらうか知恵を絞っている。

ネットカフェ大手の「快活CLUB」も、トキ消費を意識した新コンセプト店「KEY PLACE」の展開を開始した。「スキマ時間の充実」を謳い、スキマ時間によく利用されるカフェをベンチマーク。カフェが補えないニーズを捕捉した店づくりが特徴となっている。

休日ともなればどこのカフェも混み合う渋谷に7月、「KEY PLACE」店の「快活CLUB渋谷センター街店」をオープンした。このコンセプトの店舗を今後3年間で繁華街を中心に約60店舗出店する計画だそうだ。

話をファミレスに戻すと、これまでもファミレスといえば「家族のだんらんの場がほしいから」「学校帰りに友だちとだべりたいから」といった何かしらの「そこで過ごす理由」があるシーンで多く利用されてきた。ファミレスが多くの人に愛されるのは「幼い頃に家族と一緒に食べたハンバーグ」「部活帰りにドリンクバーで友達とだべった青春の日々」のような思い出とともにあるからではないだろうか。

【画像をもう一度見る】すかいらーくが「ジョナサン」跡地につくった新業態、内装やメニューはこんな感じ

これこそまさに「トキ消費」や、最近では「イミ消費」「エモ消費」と言われるものだ。そうしたファミレスが持つ強みを生かし、「ファミレスで過ごす時間、体験」をより強力な売り物にしていくことが今後の活路なのかもしれない。

大関 まなみ:フードスタジアム編集長/飲食トレンドを発信する人

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