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石破政権の誕生は「日本経済正常化」の第一段階だ 真の経済発展政策「社会資本・主義」が始まる

東洋経済オンライン / 2024年10月5日 9時30分

「石破首相は早くも変節した」と言われる。だが、筆者の主張する「社会資本・主義」への動きはすでに始まっている(写真:ブルームバーグ)

自民党の石破茂総裁は経済音痴であると悪口を言われる。「石破政権で株は暴落する」とハヤす人も多い。

間違いだ。

9月27日に行われた自民党総裁選挙の決選投票で、逆転で石破氏が勝った瞬間、株価は大きく変動、日経平均株価の先物価格は2000円を超える暴落となった。しかし、これはトレーダーの遊び、いわばイベントデイトレにすぎない。

石破政権誕生の意味とは?

それどころか、日本株式市場、日本経済、日本社会は、転換点を迎え、新しい発展段階に入るだろう。この事実には、私以外、誰もまだ気づいていない。石破氏本人でさえわかっていないだろう。しかし、これは、石破政権が成功した長期政権にならず、何もできずに短命に終わったとしても、歴史的な転換点になる。

なぜなら、これらの転換は、石破氏によって起こされたものではなく、社会が起こしたものだからだ。つまり、社会が変わることへマグマが溜まっていたところに、「石破政権誕生」という偶発的な事件が、これに点火したからである。

この結果、石破政権誕生という2024年は、分水嶺となる可能性がある。パラダイムシフト(物の見方や枠組みが転換すること)だ。

なぜか。

第一は日本政治のパラダイムシフト。それは、自民党総裁選において、初めて「好き嫌い」では決まらなかったことだ。

これまでは、ほぼ全員、仲間として好かれているかで決まった。安倍晋三氏は、政策はともかく、休日を過ごすにはいい友人であり、小泉純一郎氏も変人ではあるが、嫌われてはいなかった。岸田文雄氏もいい人だった。

実は、これは自民党総裁選だけのことではなく、日本のリーダーシップとは、ほぼ常に好き嫌いで評価されているのである。いいやつ、仲間内のアニキ分、そういう人がリーダーになっている。だから、チームのキャプテンであって、ヒエラルキー(階級)の頂点ではない。今回の総裁選は、小泉氏が脱落したことで、決選投票は、好き嫌いの観点でいえば、究極の選択となったが、違う要素で決まった。

実は画期的だった自民党総裁選挙

違う要素とは、「政策」である。当たり前に聞こえるが、これは画期的だ。初めてのことだ。リーダーは、政策は持たず、みんなの意見をよく聞く、という人が望まれてきた。プレゼンとしては主張を出しても、それはプレゼンだけのための政策であり、評価する側も、政策の中身ではなく、政策の「響き」で決めた。しかし、今回は「もし高市早苗総理となったら、外交が不安だ。日銀や財政が不安だ」ということで、拒否されたのだろう。これは、自民党総裁選では、近年にはなかったことだ。

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