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連続強盗「狙われた4つのエリア」に"闇名簿"の存在 資産家だけでなく、どの家庭にも危険が迫っている

東洋経済オンライン / 2024年10月6日 10時0分

さて、一連の強盗事件は、先述の逮捕された男の供述からも、いずれも実行犯が何者かからスマートフォンで指示を受けて犯行に及んだ「闇バイト」の可能性が高い。また、標的を選ぶ際には「闇名簿」が使用されているとみられる。

「闇バイト」は、SNSなどで「高額バイト」などをうたって実行犯を集め、強盗などの犯罪を実行させる、ネット社会の「闇」である。

闇バイトの存在が知られ出した当初は、募集で「タタキ(強盗の隠語)」などの直接的な表現が使われていて、重犯罪に加担してでもお金が欲しいという人が集まっていた。

しかし、世間の注目を浴びるに従い、言い表し方も変遷していて、「人やモノを運ぶだけ」「ホワイト案件」などの当たり障りのない言葉を選ぶなど、悪質化している。

闇バイトにはいくつかの特徴がある。

まず、連絡手段として、アメリカのシグナルやロシアのテレグラムなど、秘匿性の高いメッセージングアプリが指定されることだ。

そして、連絡の中で運転免許証などの個人情報を渡すように要求されることが多い。ここで、不自然さと危険性を感じてほしい。提供した自分の個人情報を、誰がどのように管理するのか、確認しているだろうか。

次の特徴として、具体的な仕事内容が書かれておらず、報酬が異常に高額な点が挙げられる。

仕事内容が「人やモノを運ぶだけ」なのに報酬が高額な点は、「おかしさを認識すべきポイントだった」と逮捕された犯人のひとりが供述している。

仕事内容や会社の詳細を言わずに、わざわざ「ホワイト案件」などとうたって、やましさや正体を隠そうとしている。具体的な情報の乏しい募集に応募しないことが大切なのは言うまでもないが、もし応募してしまっても、犯罪行為だとわかったら可能な限り早くグループから離れて警察に逃げ込むことだ。

指示内容が犯罪行為だと気づいたら、たとえ個人情報を渡してしまっていても、自分が犯罪者にならないように行動しなければ、一生を棒に振ることになる。

「闇名簿」に情報を載せないためには

一方、潜在的な「ターゲット・リスト」である闇名簿には、どのように対処するといいのだろうか。

闇名簿の存在は、厄介である。犯行グループは闇サイトで売買されている闇名簿を手に入れ、訪問販売やアンケート調査を装った情報収集で名簿を更新していく。

筆者はある番組の取材に立ち会って本物の闇名簿を見たが、自宅住所や電話番号はもちろん「電話に応じる」「最近配偶者が死亡」「自宅内事務所に金庫有り」など、質問に応じたり自宅に立ち入ったりしなければわからないような情報が記載されていた。

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