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帝国ホテルがコロナ禍に見せた従業員への気遣い 「日本三大ホテル」それぞれの歴史と魅力を探る

東洋経済オンライン / 2024年10月8日 16時0分

「建築やインテリアに日本美術の粋を集め、日本ならではの国際的なホテルを作る」という構想をもとに建てられました。エントランスを潜った先に広がる厳かなロビー空間は、圧倒的な存在感を放っています。

大倉氏は財閥解体により公職追放となり、会長職にあった帝国ホテルなどからも離れ、どん底の経験を味わった人物です。オークラ東京には、その歴史や空気感、緊張感を確かに感じることができます。

日本モダニズム建築の傑作

ホテルオークラが開業したのは1962年、東京オリンピックの2年前のことです。当時のホテルとしては日本で初めて「三ツ矢式建築」を採用し、日本モダニズム建築の傑作といわれています。

歴史的価値が高いこの建物は、2019年に「The Okura Tokyo(オークラ東京)」として生まれかわりました。

その後、世界的なホテルランキングを発表する「コンデナスト・トラベラー リーダーズ・チョイス・アワード 2022」において、2021年に引き続き日本のトップホテル部門で第2位、都内ホテルでは第1位となりました。

「リーダーズ・チョイス・アワード」はアメリカの旅行誌「コンデナスト・トラベラー」が、各国のホテルなどを毎年ランキング形式で発表するもので、数十万人の読者投稿により選出されます。

The Okura Tokyoは、17階建ての「オークラ ヘリテージウイング」と、41階建ての「オークラ プレステージタワー」の2棟から構成されています。館内には508の客室に5つのレストランと2つのバー、茶室、囲碁サロン、約2000平米の「平安の間」を含む19の宴会場、そしてオークラ フィットネス&スパを備えています。

「リーダーズ・チョイス・アワード」での受賞は、高品質のサービスや施設の充実など、The Okura Tokyoの誇る「おもてなしの心」が改めて評価された結果といえます。

林田 研二:株式会社オータパブリケイションズ執行役員/月刊HOTERES編集長

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