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「GRヤリス/LBX MORIZO RR」が豹変する新機能 スマホアプリから設定するサーキットモード

東洋経済オンライン / 2024年10月9日 11時40分

注目ポイントはLBX MORIZO RRに設定された6速MTだ。海外モデルでは過去に「IS」(日本名/アルテッツァ)で6速MTの採用実績があったが、国内向けレクサスとしては初のマニュアルトランスミッションである。

GRヤリスやLBX MORIZO RRが搭載する直列3気筒1.6Lターボエンジン「G16E-GTS」型は304PS/400N・mを発揮する。最高出力を排気量1.0Lあたりに換算すると約190PS(日産「GT-R」は標準モデルで同、約150PS)にもなるのだが、このハイパワーはターボチャージャーの高い過給圧により得られる。

ターボの仕組みとターボラグについて

ここでターボチャージャーの原理を極めて簡単におさらいする。燃焼後にシリンダーから排出されるガスの通り道にタービン(羽)を配置し、軸を通じてつながっている反対側のタービンをまわす。その反対側のタービンはシリンダーに空気を送り込む通り道に配置されているので、勢いよくタービンがまわることで圧縮された空気が一気にシリンダー内に送り込まれる。これを過給効果と呼び、圧縮された空気量に見合った燃料を与え、燃焼行程を経ることで高い出力とトルクが得られる。

しかし、エンジンの低回転域では十分な排気エネルギーが得られず、結果、圧縮すべき空気量も思ったほど増加しない。よって低回転域ではアクセルペダルを踏み込んでもすぐには過給効果が得られない。これをターボラグと呼ぶ。昨今では、エンジンの低回転域など過給効果が高まりにくい状態を検知すると、タービンに風を当てる流路をすぼめて流速を早めタービンの回転力を高めるVGターボ(可変ターボなど呼び名はさまざま)なる機構も一般化しているが、いかんせん物理的な空気量が少ないとターボラグは発生し続ける。

話がまわりくどくなったがサーキットモードにおけるアンチラグは、その空気量が少ないときにアクセルペダルを踏み込んだ際、一気にタービンへと風(空気)が流れ込むような機構を用いてターボラグの低減を目指したアップデートだ。

走らせてみると効果は絶大。さらにアクティブトルクスプリット4WDシステムである「GR-FOUR」の制御において、後輪への駆動配分が多くなるシーンでは回頭性能も向上した。アクセルペダルを踏んだと同時にノーマル状態よりも力強い駆動トルクが体感でき、それが持続するからだ。

コーナー立ち上がりで明らかな差

試乗は3つある「4WDモードセレクト」のうち、アンチラグ効果が体感しやすい駆動力配分(前輪53%:後輪47%)の「グラベルモード」で行った。

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