エヌビディアの株価はこれから本当に上がるのか 長期のテクニカル分析で今後の値動きがわかる
東洋経済オンライン / 2024年10月9日 8時30分
さて、エヌビディアは極めて高い成長性を背景に、荒い値動きも正当化されてしまう傾向がある。
だが、先述のように短期間で13倍になったこともあり、あまりにも陽の当たる部分ばかりが注目され、過去の株価変動についてはあまり知られていない。せっかくなので、ここは過去を振り返ってみよう。
同社の上場は今からちょうど四半世紀前の1999年である。上場後約25年を経たことになるが、単月ベースで見た月間の騰落率を見ると、最大の上昇率は2003年5月の83.4%。逆に2001年2月には48%強の下落率を記録するなど、なかなかの「暴れん坊っぷり」だ。
下のチャートは、「暴れん坊の幼少期」の部分を除き、2013年以降の少し大人になってきた同社株の月足を対数チャートで表示したものだ。
株価の右肩上がりのトレンドが定着してきた2013年から2024年9月までの141カ月間の前月末比騰落を見ると、上昇が91回、下落が49回、変わらず1回となっており、決して上昇ばかりが継続したわけではない。
さて、株価トレンドを把握するときに適しているテクニカル指標の1つがMAある。MA分析というと、ゴールデンクロス(GC)・デッドクロス(DC)の単語を思い浮かべる方が多いかもしれないが、GCやDCは、MA分析の中の一部分にすぎない。
「MAの日柄特性」と「株価との位置関係」とは?
ではMAにはどんな特性があるだろうか。日柄(日数)の長いMAは大きなトレンドを把握しやすいいっぽう、株価の動きに対する反応(追随性)は遅くなる。反対に、日柄の短いMAは、株価への追随性が速いいっぽう、ダマシも多い。
そのことから、互いの長所を生かして短所をできるだけ相殺するために、複数のMAを使用するわけだ。例えばMAが1本ならば、株価はMAの上位にあるか下位にあるかの2通りしかない。だが、株価と2本のMA(変数は合計で3つ)なら、以下のような6通りの位置関係が成立することになる。
例えば5日MAなど、MAの日柄が小さいほど、株価に対するMAの遅行性は小さく、日柄が長くなるほど遅行性は大きくなる。
そのことから、6通りの位置関係の中で、一般的に上昇トレンド時の株価とMAの位置関係は、「①上昇トレンド(株価>12カ月MA>24カ月MA)」、反対に下降トレンド時は「④下降(24カ月MA>12カ月MA>株価)」となる。その他4つの位置関係は、図を参考にしていただきたい。6つの位置関係のサイクルを確認することにより、サイクル中の相場状態をデジタル的に捉えることが可能になるはずだ。
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