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自己効力感の低い人が陥っている「症候群」の正体 成果重視の人は、自分は力不足だと思う傾向

東洋経済オンライン / 2024年10月11日 18時0分

(撮影:今井康一)

自分のスキルや能力に「自分ならできる」と思える感覚である「自己効力感」。自己効力感は、スタンフォード大学で提唱・研究され、科学的に高められることが実証されています。VUCAの時代、AIが台頭する時代に生きるすべての人に必須の感覚ですが、日本人は欧米諸国に比べて自己効力感が低い傾向があるのです。失敗を恐れず、前向きに次の一歩を踏み出すためにはどうすればいいのでしょうか。

自己肯定感を土台に「根拠のある自信」を高める具体的な方法を紹介した、工藤紀子さんの著書『レジリエンスが身につく自己効力感の教科書』より一部抜粋・再構成してお届けします。

なぜ自己効力感が必要なのか

自己効力感がビジネスや個人の社会生活においてなぜ必要になるのでしょうか。

「10〜20年後には日本の労働人口の49%がAI(人工知能)やロボット等で代替可能になる」という未来予測が、2015年に野村総合研究所と英国オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フレイ博士との共同研究で示され、大きく取り上げられました。このときからすでに10年近く経過していますので、その未来はさらに近づいていることになります。

この研究結果は、「AIに仕事を奪われる」といったネガティブな取り上げられ方をされることがあります。その一方で、日本の労働人口は今後急激に減少していくことが予測されるため、人手不足をAIやロボットが補うという意味では、むしろポジティブに捉えることもできるでしょう。
野村総合研究所(NRI)が出している「AIが代替しにくい業務の特徴」を見てください。

創造的な思考
・ 抽象的な概念を整理・創出することが求められる
(例)芸術、歴史学、考古学、哲学、神学など
・コンテクストを理解した上で、自らの目的意識に沿って、方向性や解を提示する能力

ソーシャル・インテリジェンス
・理解・説得・交渉といった高度なコミュニケーションをしたり、サービス志向性のある対応が求められたりする
・自分と異なる他者とコラボレーションできる能力
※ソーシャル・インテリジェンス=社会的知性、コミュニケーションや協調性などの能力

非定型
・役割が体系化されておらず、多種多様な状況に対応することが求められる
・あらかじめ用意されたマニュアルなどではなく、自分自身で何が適切であるか判断できる能力

AIが目覚ましいスピードで進化することによって、多くの仕事のあり方が変わり、なくなる仕事もあるかもしれません。そんなAI時代を迎え、先行き不透明な時代にこそ、磨いておくべき“人だからこその能力”があります。

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