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平井一夫「自分に合う会社はどうやって探すのか」 平井氏がCBS・ソニーへの入社を決めた理由

東洋経済オンライン / 2024年10月15日 9時30分

いくら買い手市場であっても、あなたがこれから働く会社なのですから、自分軸で決めることが重要です(2019年撮影:尾形文繁)

日本を代表する企業・ソニーを襲った経営危機を立て直し、ソニー再生の立役者となった平井一夫氏。「今の仕事にやりがいを感じられない」「この仕事にどんな意味があるかわからない」――。こうした悩みを抱く方に、自分に本当に合う会社、やりがいの持てる仕事にはどのようにすれば出会えるのか、平井氏の著書『仕事を人生の目的にするな』よりご紹介します。

「自分に合う会社」はあるのか

就職活動は、その時期の経済状況などによって、採用する側が優位の「買い手市場」になることもあれば、採用される側が優位の「売り手市場」になることもあります。バブル崩壊後の日本は、総じて買い手市場が続いていると言えます。

そうなるともう諦めの境地で、「そもそも自分は会社を選ぶ立場にない」「雇ってくれる企業に行くだけ」と思ってしまいそうですが、これはちょっと危うい考え方です。後から「誰か」や「何か」のせいにするようなことになりかねません。

いくら買い手市場であっても、あなたがこれから働く会社なのですから、自分軸で決めることが重要です。すべてが希望通りにならなかったとしても、自分軸の視点で企業を眺めてみることで、少なくとも「その時点での最良の選択」ができるからです。

では、働く会社を選ぶ際には、どんな基準で選択したらいいか。私は、企業の「ミッション」「ビジョン」「バリュー」が、どれだけ自分が大切にしているもの、つまり優先順位と合致するかという視点で考えてみることだと思っています。

まず、「ミッション」とは、その企業が世の中に対して果たそうとしている使命。「なぜ我が社は世の中に存在するのか?」という存在意義の部分です。

次の「ビジョン」とは、その企業が描いている将来の展望。「我が社は、いかに世の中に貢献していくのか」という、ミッションを果たしていく道のりの部分です。

そして「バリュー」とは、その企業が大事にしている価値観。「我が社のミッション、ビジョンを体現していくために、どんな考え方を軸に仕事をしていくのか」という社風、企業文化の部分です。

たとえば、あなたの優先順位が「お金を儲けること」だったとします。その場合、「社会貢献が第一。それをやっていれば利益は後からついてくる」という企業よりも、「とにかく売上を上げて利益を出し、株主にも社員にも金銭的に還元する」という企業のほうが合っていることになるでしょう。

自分の優先順位とすり合わせる

少し極端な例を挙げましたが、「ミッション」「ビジョン」「バリュー」の3点を念頭に企業を眺めてみると、それぞれにだいぶ違って見えてくるでしょう。

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