「地震と豪雨」能登半島ダブルパンチの深刻さ 現地調査した専門家が検証「今後警戒すべき点」
東洋経済オンライン / 2024年10月17日 12時30分
塚田川は源流付近から被災地域までわずか3㎞しかない小さな川だが、3㎞ほどの間に200m近い急峻な高低差がある山林を下ってくる。
特に上流域では複数の崩壊地がみられ[「地理院地図」令和6年(2024年)能登半島地震 > 斜面崩壊・堆積分布データによる]、急激な水位上昇や濁流からは、土砂ダムや土石流による「土砂・洪水氾濫」の発生も想定される。
しかも、流失した家屋の付近は非常に谷幅が狭く、下の断面図通り、北側には標高が高い場所があった。そのため川の流れがより南側に集中し、狭い谷を濁流となって押し寄せたことが想定される。
この場所は「地すべりの警戒区域」に指定されていたが、洪水ハザードマップの浸水想定区域や、土石流などの警戒区域には指定されていなかった(【次の記事】能登・仮設住宅浸水、ハザードマップの「想定外」に続きます)。
【写真】地震・水害で相次いで被害を受けた街の様子など(8枚)
横山 芳春:だいち災害リスク研究所 所長・地盤災害ドクター
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