「血糖値が高い」と気にしている人の重大な盲点 「血糖値の安定」こそが重要な理由
東洋経済オンライン / 2024年10月17日 7時0分
中でもアドレナリンとノルアドレナリン、コルチゾールの作用は強力です。これらはしっかり血糖値を上げてくれるのですが、同時に私たちにとって困った作用も引き起こしてしまいます。頭痛、食欲不振、吐き気、冷や汗、緊張感、イライラ、手や体の震え、不安・恐怖感、頻尿などです。
こうした症状は「血糖値が下がっているぞ」というアラームとして起こっているものなのですが、多くの人はこれを血糖値と結び付けて考えません。「どうも不調だ」「何かイライラする」などととらえてしまうのです。あるいは本人も自覚のないままに、人を怒鳴り散らしたり、ムスッとして不機嫌になっていたりします。
「すぐキレる上司」「人の話を聞けない部下」、あるいは「いつもイライラしているあの人」は実は「血糖値を上げようとアドレナリンを出している」状態なのかもしれません。
血糖値の低下は食事の間隔が空いたときだけでなく、糖質の多い食事をしてしばらくした後にも起こります。血糖値が高くなるとインスリンが分泌され、その働きで血糖が細胞に取り込まれ、血糖値が下がります。
糖質をたくさん食べるとインスリンもたくさん出て、血糖値は上がった後に急激に下がります。
たとえば空腹時に甘いものを大量に食べると、ガーッと血糖値が上がってしばらくするとガーッと下がるというような状態が起こります。
まさに「血糖値の乱高下」です。これは体にもメンタルにも大きな負担をかけてしまいます。
全身の細胞はブドウ糖を主なエネルギー源としていると言いましたが、多くの細胞はブドウ糖以外にも、脂質やアミノ酸もエネルギー源として使うことができます。しかし「赤血球」はブドウ糖だけをエネルギー源としています。赤血球が生きていくためにはブドウ糖が絶対に必要です。
ご存じのように赤血球は全身に酸素を運ぶ重要な働きをしています。赤血球が働けない状態になったら生命の危機です。血糖値の低下に対して様々なホルモンが分泌されるのは、そうした事態を避けるためなのです。
血糖を安定させるには
私たちは高血糖ばかりを気にするのではなく、血糖を安定させ、血糖値の急激な低下を避けることにも気を配る必要があるのです。
筋肉がしっかり付いている方の場合は、タンパク質をブドウ糖に変換すること(糖新生)によって血糖値が維持されるのですが、そうでない方の場合は、食事のとり方を工夫することで、血糖値の安定を図りましょう。
血糖値を安定させる工夫は、血糖値が下がる前に糖質を含む「補食」を食べることです。
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