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「夢がない子」に大人ができる3つのアプローチ 子どもが持っている時間軸は「現在」だけだ

東洋経済オンライン / 2024年10月17日 7時30分

過去、現在、未来という時間軸の中で、子どもが持っている時間は「現在」です(写真:metamorworks/PIXTA)

【相談】

中学1年生の息子がいます。勉強するうえでの目標や将来の夢を持っていないことに不安感を抱いています。親としてどう関わるべきでしょうか?

(仮名:滝さん)

子どもは未来を認識できていない

目標や夢があると、人はそれに向かって自発的に行動することはよく知られています。筆者もこの考えに肯定的な立場です。しかし、この正論をいきなり子どもに当てはめてしまうと、子どもにとっては単なる押し付けと感じてしまうことになりかねません。

そもそも、私たち大人が子どもの頃、目的や目標を持って勉強していたのか、将来の夢があり、それに向かって邁進していたのか疑問です。それでも今、自分のやりたいことを仕事にして活躍している人はたくさんいます。

子どもには大人のような時間軸がありません。過去、現在、未来という時間軸の中で、子どもが持っている時間は「現在」です。多少、「過去」の認識はありますが、「未来」についてはほとんどと言っていいほど認識がありません。もし未来の認識があれば、不安を感じ、準備するようになります。準備をしないということは、まだ、そこまでの未来を認識できていないことになります。

そのような状況の子どもたちに、勉強の目標や将来の夢という未来について話をしたところで、現実味はなく、心にも響きません。ここが大人と異なる点です。

大人は今の自分から昔の子ども時代を顧みて、懐古的に「子どもの頃に勉強の目標や将来の夢があったらなぁ」という気持ちから、目の前の子どもにその理想をただ投影させているだけかもしれません。

筆者は、全国的な経営者の組織で講演会をしばしば頼まれることがあります。そこで依頼されるテーマの多くが、「子どもたちに夢を持たせるには」です。経営者であり、大人になった自分が夢を持って頑張っている中、「今の子どもたちには夢がない、だから夢を持たせてやりたい」という気持ちが出ることは自然なことですが、押し付け的に夢を持たせたとしたら、子どもにとっては大きなお世話になりかねません。

大人ができる3つのアプローチ

しかし、そうは言うものの目標設定や夢の設定が大切であることには変わりありません。ですからそれを“どストレート”に子どもにぶつけるのではなく、上手にその方向へ誘ってあげる必要があります。

そこで、目標や夢を設定し、それに向かっていけるような子どもになるために大人ができる3つのアプローチについてお話しします。

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