「今や5割超え」総合・推薦入試の形式と対策の要諦 かつての指定校推薦やAO入試などとは大きく変化
東洋経済オンライン / 2024年10月21日 8時0分
少なくとも受験生にとっては、入試方式を選んで合格確率が上がるなら、それが正解に決まっています。
スケジュール上これら推薦入試は一般入試より早く終わることがほとんどです。ですから、ひとまず推薦入試にチャレンジしてもし失敗したら一般入試に回る……という戦略も考えられます。一般入試をメインで考えている方も、推薦入試によってチャレンジできる回数や可能性を増やせないかという観点で、この先を読み進めてください。
ここからは推薦入試の概要について、よりくわしく説明していきます。まずは総合型選抜からです。かるくおさらいすると、これは受験者の意欲や大学・学部との相性・適性が重視される入試です。
総合型選抜と聞くと、部活動の大会で優勝した人や作文コンテストで表彰された人など、特別な実績がないと合格できないものだと思うかもしれません。実際、昔はAO入試と呼ばれ、世の中では「一芸入試」ともいわれていました。一芸というだけあって、高校時代に部活や資格試験で活躍した人が合格していました。
しかし、現在は異なります。はじめに述べたように、総合型選抜では志望理由を書いた書類での選考や、大学で学びたいことを話す面接での選考などがおこなわれます。
つまり学力以上に、受験生と大学との相性や適性が見られます。ですので、大学卒業後にやりたいことが決まっている。そして大学で勉強したいことが決まっている。それがその大学、学部でこそ学べるものである(=自分と大学がマッチしている)。そんな人が合格しやすいのです。特殊な経歴がないと合格できないというイメージは捨てましょう!
自分の将来像が明確になっている人(もしくはこれから明確にしたいと思っている人でも大丈夫!)なら、幅広くチャレンジできます。
総合型選抜ではビジョンと実績の「つながり」が重要
そうなると、将来やりたいことや大学で勉強したいことを早めに決めて、それが実現できる大学を探しておくことが大切です。かつ、将来の妄想をするだけでなく、具体的な行動をスタートできるとすばらしいといえます。
想像してほしいのですが、プロ野球の試合を見て「野球選手になりたい」と言っているだけの子どもと、グローブやバットをそろえ、野球チームに入って練習もしている子どもがいれば、どちらが野球選手に向いていると思いますか。当然、後者の子どもでしょう。
総合型選抜も同様です。将来やりたいことが決まっていて、すでに勉強や活動を始めている人の方が、意欲があると判断されます。そこに実績があると、さらに有利になります。
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