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東京はひと時の舞台、30代女性「仮暮らし」の部屋 合わない婚活を止め「望む未来」をつかむまで

東洋経済オンライン / 2024年10月21日 7時40分

父には前妻との間に4人の連れ子がおり、母との間には3人の子どもがいる。佐藤さんは、7人の兄弟姉妹がいるなかの6番目に産まれた。大家族の中で育った彼女は、「家族が多いと賑やかで楽しい反面、落ち着いた1人の時間を持つことは少なかったです」と微笑む。

「母は12歳離れた父と29歳で結婚し、いきなり4人の母になったんです。父はそれぞれの子どもの道を応援してくれて、専門学校に入れたり大学に入れたり。すごいですよね。休みのときは家族みんなをキャンプに連れて行ってくれました。母もできるだけ分け隔てなく兄弟姉妹皆を世話してくれたと思います。母は明るくて太陽のような人ですね。

そんな環境で私がどう影響を受けたかというと、ちょっと引っ込み思案というか、大人しめに育ったということじゃないでしょうか。家に自分よりも年上の兄や姉が沢山いたので、『あまり積極的に自分の意見を言わなくていいかな』みたいな感じでした」

そんな佐藤さんは大学進学で大阪へ、卒業後は東京で就職し、現在3社目。ブランディングデザインを行う企業でマネージャーとして働いている。

「実家を出て大阪の大学に行ったのは、同じく大阪の大学に通っていた母の影響です。そして今、こうやって東京で働き続けているのは、大学、そして1社目で出会った人たちの影響だと思います。

大学では主に東南アジアの文化について学びました。ゼミの教授は、まるで父親のように生徒1人ひとりをじっくりと見てくれる方。その教授について学ぶうちに、広い世界を見たいという欲が出て、就職に関しても『どうせなら、日本の首都に行こう』と、思うようになったんです。

卒業後は東京のオーガニックコットンを専門とするアパレル会社に就職し、そこで社長の傍で秘書のような仕事もしました。女性の社長だったのですが、その方を通じて多くの女性経営者の生き方を知り、起業に憧れを持つようになりました」

佐藤さんは家族に守られていた控えめな子ども時代から、さまざまな人々との出会いによって、内に秘めていた意欲が湧き上がっていった過程を振り返る。「田舎暮らしの自分からすると、都会で学んだり働いたりするのは冒険。思い切ってチャレンジした結果、いい人との出会いに恵まれたと思います」とのこと。

しかし、全てが順調だったわけではなく、佐藤さんも停滞期に悩む時期があった。その時期に起こった出来事やそこから湧き起こった感情が彼女を変え、現在のライフスタイルにたどり着くきっかけとなったそうだ。

合わない婚活が「らしさ」を奪う

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