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大事なことを伝えるには「たったの15秒」でいい 石田一洋アナウンサーが教える説明のコツ

東洋経済オンライン / 2024年10月22日 14時0分

まずは、重要度の高い項目をピックアップしていきます。この説明の伝えたい要素を抜き出すと次のようになります。

・営業担当がAからBに変更

・納期は予定通り

・サポートは引き続きしっかりする

・価格は2割引きが可能になりそう

この中で、聞き手がもっとも興味がありそうなのは、やはり嬉しいニュースでしょう。

ということで、価格の話を最初にするべきです。その後で、担当者の変更や納期の件を伝えます。

また、Aさんの個人的な話や引き継ぎに時間がかかっているなどの自社都合の話は、説明の途中に挟むと分かりにくくなります。ここは削除して要点だけにします。

難しいのは、結論部分が1つではないこと。

今回は概要報告のため、最初の結論は全体像について話します。そして、最後は決意表明がよいでしょう。以上を踏まえて、最初の文章を整理すると次のようになります。

「先日弊社に発注いただいた機材について、2点ご報告させていただきます。まず、1点目は嬉しいニュースです。価格についてですが、弊社で検討した結果、2割程度のお値引きが可能になりそうです。そして2点目は、担当者変更のお知らせです。これまでお世話になっていた御社の営業担当のAが異動になりまして、Bが担当させていただきます。引き継ぎに伴うサービスや納期の変更などは全くございませんのでご安心ください。引き続き、Bを中心に、営業部全体で精いっぱいサポートさせていただきますので、何卒どうぞよろしくお願いいたします」

要点が整理されて、ずいぶん分かりやすくなったと思います。

15秒・75文字以内のリードで話の内容をまとめる

結論を述べるときは、短くまとめることも大切です。テレビのニュースを思い出してください。

まずアナウンサーが顔出しをして、最初の1〜2文を読みます。次にVTRが流れて、ニュースの詳しい内容へと入っていきます。

NHK、民放問わず、どのニュースも、基本的にはこの流れで作られています。アナウンサーが顔出しをして伝える最初の1〜2文を「リード」といいます。リードは、話題や伝えたいことが分かりやすく簡潔にまとめられています。

例えば、

「今日、気象庁は東京でソメイヨシノが開花したと発表しました。平年より5日早く、去年より4日遅い開花です」

「メジャーリーグ、ドジャースの大谷翔平選手が、昨日行われたパドレス戦に出場し、2本のホームランを放ちました」

というような感じです。

リードは、ニュースの全体像を15秒以内の短い説明で伝えます。新聞などの文字コンテンツであれば、意味が分からないときには、また見出しに戻って読み直すことができます。

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