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3年ぶりの新モデル「iPad mini」は"誰向け"なのか 上位モデルに迫る性能を軽量ボディに詰め込む

東洋経済オンライン / 2024年10月23日 0時0分

Apple Pencil Proに対応した新しいiPad mini(筆者撮影)

新型「iPad mini」は、アップデートの内容を見ると、マイナーチェンジにすぎない。3年ぶりなのだから、CPUやGPUが強化されるのは当然だと思う人も多いだろう。しかし、搭載されたA17 Proチップは最新ではなく、一世代前のiPhoneに採用されている。

【写真で見る】新型iPad miniのUSB-C端子は10GbpsのUSB3.1になり、大容量ファイルのやり取りが高速になった

価格は少し高くなったが…

ペンを握り込むことでツールを表示させる「スクイーズ」やペンを回転させることで新しいアクションを加える「バレルロール」といったApple Pencil Pro特有の機能に対応し、クリエイティブツールとしての完成度を高めたが、その分価格も高く、より安価な第2世代Apple Pencilが利用できないといった制約もある。

7万8800円(税込)〜という価格設定も、コンパクトかつ軽量、カジュアルに使いこなせるミニタブレットのイメージを遠のけてしまった。

しかし、視点を変えると新しいiPad miniはミニタブレットの既成概念を覆す新しい価値を提供するツールとして評価できる。内蔵ストレージは2倍になり、iPad miniとしては初めて512GBのバージョンが追加されたことも位置づけの変化を強調している。

加えてUSB接続の速度が10Gbpsへと大幅に向上したことで、大容量のメディア、データの受け渡しが容易になった。使い方次第では、その投資対効果は十分に魅力的だ。

iPhoneと共に進化したmini

iPad Pro、iPad Air、iPad(無印)と選択肢がある中で、iPad miniを選ぶユーザーは、300グラムを切る軽量ボディと8.3インチという画面サイズを自らの用途において最適なバランスだと感じているからだろう。

これは、デスクワークを主体とする従来のワークスタイルから、よりアジャイルで機動的なワークスタイルを好むユーザーにマッチするはずだ。

ディスプレイの品質は、2層の有機ELパネルを備えたタンデムOLEDのiPad Proとは比較はできないものの、iPad Airと同等の高い品質だ。画素密度はiPad miniのほうが高く、トータルで見た場合の画質がどちらが良いかは意見が分かれるところ。ただ、iPadシリーズに共通する色再現域が広くトーンカーブやカラーのマッチングについてよく調整されたディスプレイであることは変わらない。

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