「人生100年時代」を乗りこなす子どもの育て方 理不尽さに折れない心と好奇心を与えるには
東洋経済オンライン / 2024年10月25日 8時10分
ボーク:そうですね。窪田先生が目の健康のために屋外へ出ることを推奨されているのが素晴らしいと感じたのは、子どもの好奇心を引き出す種も屋外にたくさんあるからです。
外に出ると、空に雲が流れている、道に蟻が歩いている、街路樹に花が咲いている。屋内の景色は変化があまりないものですが、屋外は同じ場所にいても見える景色が秒単位で変わります。
窪田:小さい子は「飛行機はどうして飛べるの?」「蟻んこはどうして穴に住むの?」と大人を質問攻めして可愛らしいですよね。
ボーク:それがまさに今の日本の教育に求められている「問いを立てる力」です。何でここにあるの?なんで触っちゃいけないの?と、湧き出た疑問をスルーさせない、不思議に思うこと自体が立派な能力です。
窪田:その子どもの問いに、大人もできるだけ反応してあげて能力を伸ばしてあげたいですね。その問いに対する正解を知らなくとも。
ボーク:そうですね、親も正解を知らなくていいと思います。子どもと一緒に考えようというスタンスで、大人も一緒に不思議がるぐらいがいいのかもしれません。
自分の考えを主張するのは悪ではない
窪田:以前、私が子どもたちに対して「白の反対は?」と聞いたら、「ろし」と答えた子がいました。確かに白を反対から読んだら「ろし」。
周りにいた子たちはその回答にあっけに取られていましたが、私が「君の答えはユニークだね!天才だね!」と褒めたところ、黒以外の回答もありなんだと納得した雰囲気になりました。
ボーク:それは最高ですね!
窪田:自分の考えを主張するのが悪ではないと、周りの大人が示してあげられるといいのでしょうね。
私が日本の小学校に通っていたときに通信簿によく書かれたのは「授業中にしゃべりすぎ」。あまりよい評価をされませんでした。ですが、父の転勤でアメリカの小学校に転校すると、授業中質問すればするほど評価が上がるシステムでした。授業が楽しくなって勉強が大好きになり、今に至ります。
教育環境も大きく変わり、今は「これが正解」が必ずしもない時代。子どもと一緒に親も自分の好奇心の芽を育てると、毎日が楽しくなれますね。
ボーク:そうですね。非認知能力は主体的行動によってもっとも効果的に育まれていくので、好奇心を発揮しやすい屋外は宝の山といえます。疑問に思ったことに対して、「これは何だろう、調べてみよう」となれば探究心に、調べる過程でやり抜く力、調べて見つけられなくても、「また別のことを調べよう」となれば柔軟性につながります。
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