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「ほぼ無理ゲー」難関大合格が高校生には酷な事情 試験内容と環境がひと昔に比べて大きく変化

東洋経済オンライン / 2024年10月27日 9時0分

次に、「探究学習」も影響が大きいものの1つでしょう。2022年に学習指導要領が改訂され、「総合的な学習の時間」だったものが「総合的な探究の時間」に変わりました。

一見すると何が変わったのかよくわかりませんが、調べ学習や、発表・プレゼンの時間が増えたということです。その分、他の科目がラクになればよいのですが、そんなことはありません。つまり、以前よりも高校生の負荷が大きくなっています。

最後に、学校行事です。もちろん、学校行事にはすばらしい意義がありますが、行事に気を取られ、学校生活がおぼつかなくなる高校生も少なくありません。最近では、生徒の自主性を重んじた学校行事が増えており、それ自体はすばらしいことですが、その分やることが増えてしまい、勉強時間をけずってしまうことが多いようです。

このように、現在の高校生にとっては数学や英語などの勉強以外の活動に時間を取られる場面が以前よりも多くなっているのです。

ネットで情報を手に入れることの良し悪し

そんな忙しい受験生にとって希望となるのが、インターネットです。YouTube、SNSなどによって大学入試や勉強に関する情報は、誰でも手軽に、そしてほとんどタダで取得できるようになりました。しかし、これにも罠があり、使い方によっては受験生のデメリットになりかねません。

ここで1つ、答えのないクイズを出します。自分なりに考えてみてくださいね(本書ではデメリットを2つ紹介しますが、それ以外にもあるかもしれませんよ)。

Q.YouTubeやTikTokなどのSNSで情報を手に入れようとした場合、どのようなデメリットが考えられますか?

……たとえば、勉強法がわからず困っている生徒がいたとしましょう。その生徒はYouTubeで勉強法を調べたとします。もちろんYouTubeの勉強法で解決できれば、問題はありません。

しかしYouTubeの情報は玉石混淆です。指導経験が多数ある塾や講師が発信した情報から、自身の成功体験だけで大学生が語る情報もあります。なかには、注目を集めるために少し事実を脚色してしまっているものもあるでしょう。これらの情報の中から、生徒は自身で適切なものを選ぶ必要があります。

さらに恐ろしいのは、YouTubeの動画は毎日とめどなく発信されることです。自分に合っていると感じた勉強法を実践しても、次の日には別のチャンネルで新しい勉強法が発信され、その次の日にはまた別の動画の勉強法が気になってしまう……そのような毎日です。

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