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「4浪建築学科合格」でも、彼が語る"努力の虚しさ" 学校でのいじめや親との関係で悩んだ日々

東洋経済オンライン / 2024年10月27日 7時10分

高校1年生のときには父親がMARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)出身だったこともあり、自身もそれ以上に行きたいと考えていた安藤さん。

3年生になってからは、『ブラック・ジャック』に憧れたことで、誰にも縛られない、尊厳を保った人生を歩むために医者になろうと考え、国公立の医学部を志望します。

しかし、塾に通って毎日授業外で最低3時間は勉強していたものの、河合塾の全統模試など、当時受けた模試の偏差値は軒並み45程度で成果が出ませんでした。

「私の高校は進学校ではなく、生徒を卒業させることが第一だったので、大学受験はまったく考えてない感じでしたね。私は自分の力でやると決めて、黙々と机に向かってましたが、3年生の中ごろにはもう浪人するだろうなとは思っていました」

この年、初めてセンター試験を受けたものの「半分も取れていないのは覚えている」と語るように、チャンスのある大学がほぼない状態で、実家から通える国立の医大をかたっぱしから受験して、全滅してしまいました。

現役偏差値45→2浪で偏差値29に

浪人を決めた理由を安藤さんに聞くと、「大学に行かないと生きていけないと本気で思い込んでいた」と当時を振り返って答えてくれました。

「『大学に行かなかったら、(いつも)誰かから見下されるんだ』と親から言われていました。そういう家庭に育ったから、大学に行かないという選択肢はなかったんです。とはいえ、家にお金がないとも言われていたので、宅浪を決断しました」

1浪目の安藤さんは、1日17時間勉強を目指し、ひたすら勉強を続けました。高校3年生のときに周囲からいいと言われていた参考書を5科目やり込んだものの、成績は上がりませんでした。

「1浪目は週1でまったく勉強しない休みの日を作りましたが、それ以外の日は毎日4時間睡眠で、1時間×3回の食事の時間以外はすべて勉強しようと努力しました。15時間前後は机に向かっていたと思います。最初の2〜3カ月は少し成績が上がったのは覚えているのですが、それからだんだん下がっていきました」

勉強時間を割いているのに成績が伸びない謎に悩んだ安藤さんは、この年も国立の医大を受験して全落ち。大学に行かないという手段がない以上、「後がないのは一緒だ」と考えて2浪を決断し、1浪目と同じ生活を続けたものの、さらに成績は下降しました。2浪が終わるころには河合塾の全統模試の偏差値は29まで落ちてしまったのです。

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