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「1杯200円~5万円まで」広がるコーヒーの世界 アジア最大のコーヒー見本市で見た驚きの商品

東洋経済オンライン / 2024年10月28日 9時40分

緑茶飲料の宣伝文句には、よく「急須で淹れた味」というのがあるが、自宅に急須がない人も多い。同商品は緑茶、紅茶、ハーブティー、中国茶なども抽出できる。

コーヒー関連では2016年に発売した「カフェメタル」(3300円)も人気商品だ。

「ペーパーフィルターを使わずに繰り返して使えるオールステンレス製のコーヒードリッパーで、ほとんどのマグカップに直接のせてドリップできます。従来の金属フィルターの難点だった出来上がりのコーヒーに混ざる微粉を極限まで低減し、コーヒー本来の油分(旨み)をしっかり抽出するのも特徴です」

同社の三上正夫社長はこう話す。手頃な価格帯は中国で現地生産するのもある。

もともと機械工業系商社の中国駐在員を7年間務めた三上氏が2007年に個人起業。前職とは勝手が違う一般消費者向け商品や販路に試行錯誤しながら事業を軌道に乗せた。

「NHKやテレビ東京の番組でも取り上げられ、商品の認知度が高まりました。他社にない機能とデザインを兼ね備えた商品を提供したいと思っています」(同)

飲食店チェーンの派生ブランドも

「タップルート コーヒー ロースターズ」(TAPROOT coffee roasters/本社:北海道札幌市)は2022年から3年続けて出展、今回はブースを拡大した。

例えばブースで試飲もできた「エチオピア ガルガリグティティ スーパーナチュラル」は浅煎りの焙煎豆(100グラムで1520円)。飲み頃は焙煎日から1カ月を過ぎたあたりという。タップルートは、ある飲食店チェーンのコーヒー焙煎工場から誕生したブランドだ。

「当社の創業者で、びっくりドンキーを立ち上げた先代社長の庄司昭夫が、もともとコーヒーへの思い入れが強い人でした。そうしたDNAもあり、2002年に自社のコーヒー焙煎工場を創設。以来、高品質なスペシャルティコーヒーにこだわってきました。2022年に工場操業20年を迎えたのを機に、新たなブランドを立ち上げたのです」

事業の責任者である田中健太氏(タップルートコーヒーロースターズ ヘッドロースター)はこう話す。

通販向けは自社レストラン向けとは別工程

田中氏は、コーヒー焙煎工場長も兼任するが、同工場では1日300~600キロのコーヒー豆を焙煎し、びっくりドンキーなど自社グループのレストラン向けに供給してきた。今回のような通販向けは別工程で製造している。

これ以外にも容器の側面を固定して、“コーヒーのテイクアウトがしやすいバッグ”を開発した「OTOHEI」(本社:熊本県熊本市)などユニークな商品もあった。

これまで見てきたように、コーヒーは関連商品も含め多様なラインナップがそろっている。こだわりが強い人にもぴったりの品を見つけることができるだろう。

高井 尚之:経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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