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「サブウェイ」なぜワタミに?利点3つ考えてみた 「オーダーが難しい」問題は改善できるのか

東洋経済オンライン / 2024年10月30日 14時0分

ワタミが買収することを発表したサブウェイの店舗(写真:編集部撮影)

ワタミがサンドイッチチェーン世界大手サブウェイの国内運営を行う日本サブウェイを買収し子会社化し、フランチャイズ展開を行っていくと発表した。

【写真】サブウェイのオーダーの仕方は複雑?

今後、商業施設や駅前を中心に展開し、まずは10年で250店舗の出店を計画。将来的には3000店舗の展開を目指し、最大手マクドナルドに対抗できる存在になることを目指す。

今回の買収は、ワタミとサブウェイにとって、それぞれ大きなメリットがある。その理由を3つの視点に分けて解説したい。

サブウェイの「アキレス腱」

1.ターゲット層の拡大

もともとサブウェイは、1991年にサントリーがフランチャイズ展開の権利を持ち、国内の店舗展開を行ってきた。ピーク時の2014年には、約480まで店舗数を伸ばしたが、その後店舗が激減。アメリカの本社や投資ファンドに経営権が移ったりしたものの、最近では既存店の売り上げが48カ月連続で増加するとともに、店舗数も178店舗まで伸びるなど盛り返しを見せていた。

しかし、サブウェイは100以上の国や地域で、約3万7000店舗を展開するチェーンだ。世界第4位の経済規模を誇る日本で178店舗の展開だと物足りなさがある。さらに店舗数を加速させていくにはまず客層に広がりが出ないと、その実現は難しいだろう。

実際、これまでサブウェイは20、30代をターゲットに定め、その層に刺さるブランディングを行ってきた。Xを活用したデジタル戦略などは、その最たる例だろう。熱狂的なファンを獲得することで業績を回復させることはできたものの、ターゲットの狭さがさらなる拡大のネックとなっていた。

一方で、ワタミが展開するブランドは40代以上の層に強い。そもそも居酒屋の「和民」が1992年に誕生してから30年以上。「居酒屋新御三家」と呼ばれ、興盛を極めた2000年代前半に、和民を利用していた大学生たちも30代以上になっている。業界売上高シェア1位を誇る宅食もターゲットは高齢者であり、サブウェイとは大きく客層が異なる。

今後、ワタミが展開する事業からサブウェイに、どのように送客するかの具体的な施策も出てくるだろう。和民を利用した人へのサブウェイのクーポンの配布や、ブランドを横断したメニューの提案など、さまざまな方法が考えられるが、これまでアプローチが難しかった層にリーチできるだけでも相乗効果は大きい。

そもそも限られたターゲットの中でも、サブウェイが178を超えるまで店舗を拡大できたのはすごいことである。ファストフードチェーンの中でも「ロッテリア」「バーガーキング」に次いで6位につけるなど、その存在感も大きい。ワタミの子会社になったことで、一気に上のチェーン店を抜き去る可能性も十分にある。

「オーダーの難しさ」をどうするか

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