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「サブウェイ」なぜワタミに?利点3つ考えてみた 「オーダーが難しい」問題は改善できるのか

東洋経済オンライン / 2024年10月30日 14時0分

2.デジタルツールの活用

ただ、客層が広がっても、利用し続けてもらえないと、店舗の拡大が難しいのも事実だ。サブウェイの客層が、これまで主に20、30代に限られていたのは、そのオーダーの難しさが1つの要因になっていたといってもいい。

サブウェイではオーダー時に、パンの種類や野菜、トッピング、ドレッシングなど、選ばないといけないことが多い。その複雑なオーダースタイルから、何をどのような基準で選んでいいのか分からずに戸惑ってしまうお客の姿も目立つ。

そうした点をサブウェイも課題に感じていて、近年ではアプリによる事前オーダーや、セルフオーダーシステムの導入した新しい時代にあった店づくりを、「フレッシュ・フォワード」というコンセプトで進めているが、まだ全店舗の10%にも満たない。実際、SNS上では、もっと導入を進めてほしいという声は大きい。

もっとも、セルフオーダーシステムなどは導入して終わりのサービスではない。お客がよりオーダーしやすいように改善を重ね、現場で使ってもらえるようにしないと意味がない。

ワタミは「から揚げの天才」や「bb.qオリーブチキンカフェ」でキオスク端末のセルフオーダーシステムを導入している。また、和民や「焼肉の和民」などではテーブルオーダーシステムを活用するなど、多様な業態でデジタルツールを導入し、そのノウハウを蓄積している。そうした実績がサブウェイの全店舗へのセルフオーダーシステムの導入や改善の後押しとなる可能性もある。

デジタルツールを使いこなせるか

また、デジタルツールの活用では、店舗のオペレーションにいかに組み込んでいくかという視点も重要だ。オーダーがスムーズになったのに、スタッフの動きが悪くて提供が遅いままでは意味がない。

その点もワタミは 高いノウハウを持つ。特に同社が展開する「かみむら牧場」は、テーブルオーダーシステムはもちろん、特急レーンや配膳ロボット、順番待ちシステムなどを導入し、スタッフの業務負担を減らしながら、より人がやるべき仕事に集中できる環境を整え、顧客満足度を高めたブランドとして知られている。

サブウェイでは、オーダー後のスタッフのオペレーションの遅さを指摘する声は多い。だからこそ、限られた人数でオーダーから提供までの時間をいかに短縮するかは重要な経営課題になる。顧客満足度を高めるためにも、その取り組みは必須になるだろう。サブウェイもDXを推進してきたが、ワタミと一緒になることで、その動きが加速することも期待できる。

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