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NHKオフィスで演奏する音楽番組を強烈に推す訳 藤井風、稲葉浩志、くるりなどの魅力を再発見

東洋経済オンライン / 2024年11月1日 12時0分

(写真:NHK「tiny desk concerts JAPAN」ウェブサイト)

「今注目すべき音楽番組は?」と聞かれれば、一切迷わず、この秋からNHK総合の毎週月曜夜11時に放送されている『tiny desk concerts JAPAN』だと断言したい。

公式サイトにはこう書かれている。

――そこにあるのは、小さな机と楽器だけ。アメリカの公共放送NPRがネット展開し、全世界にブームを巻き起こした音楽コンテンツ「tiny desk concerts」の日本版がスタート。演奏を行うのはNHKの実際のオフィス。そこに響くのはアーティストの「生声」。通常とは異なる環境で音楽に「新しい息吹を吹き込む」ライブパフォーマンスをお楽しみください。

今どきの音楽番組としては、何だか奇妙な触れ込みである。

「NPR」とは、アメリカの非営利公共ラジオ「National Public Radio」(ナショナル・パブリック・ラジオ)の略称。

ローカルネタから国際ニュースまで、政治経済、ライフスタイル、カルチャー系など幅広いジャンルを扱い、情報を提供しているラジオらしい。

NHKのオフィスの執務室で演奏

『tiny desk concerts』とは、そのNPRの実際のオフィスの一部を使った、小さなステージで行われるライブパフォーマンス企画で、これまで、テイラー・スウィフトからBTSまで、さまざまな音楽家が出演してさまざまなライブパフォーマンスを見せている。

そんな『tiny desk concerts』の日本版が、この秋からレギュラー放送されている『tiny desk concerts JAPAN』なのだ。

東京・渋谷にあるNHKのオフィスの執務室の中(ご丁寧にも、他の番組のポスターやノベルティもそのままになっている)の中で、ゲストと小規模なバックバンドが、こぢんまりと高品質な演奏を響かせる。

いや――響かせない。そもそもオフィスだから、大きな音など響かせられない。だから、爆音でクラクラさせるような「こけおどし」が利かない。

また、それぞれの声や楽器の音が粒立って聴こえてくるので「ごまかし」も難しい。さらには照明がビカビカっと光ったり、花火がドーンと弾けたりなどの「めくらまし」も使えない。

要するに「tiny desk=小さな机」とは、そんな「こけおどし・ごまかし・めくらまし」が一切、利かない空間なのだ。

とどのつまり、試されるのは、メンバー1人ひとりの腕っぷし、声っぷしなのである。

先行版で藤井風が見せ付けたもの

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