人気「ミックス犬」誕生の裏にある切なすぎる運命 「唯一無二の存在」と主張する人に言いたいこと
東洋経済オンライン / 2024年11月2日 7時50分
ミックス犬を扱うペットショップやブリーダーの多くは、「ミックス犬は純血種より強くて健康」といううたい文句で販売しています。しかし、これまでの研究では、どちらが健康なのかを明確に示すものはありませんでした。
そんななか、テキサスA&M獣医学・生物医学科学大学(CVMBS)らから、こんな研究(報告が載っているサイトはこちら)が発表されました。
Dog Aging Project(DAP)の「Health and Life Experience Survey」に参加した2万7541頭から、純血犬種の約60%を占める25犬種を抽出。飼い主のアンケートから、それぞれによく報告される10種類の健康上の問題を特定し、これらの生涯有病率の推定値をミックス犬と純血犬種で比較しました。
その結果、ミックス犬が健康上の問題を抱える可能性は、純血犬種と同じくらいだとわかりました。
Dog Aging Projectの責任者でCVMBS小動物臨床科学部の教授でもあるケイト・クリービー博士は、「確かに、特定の犬種に頻繁に発症する疾患がいくつかあります。そのことから、純血犬種はすべてその疾患にかかりやすいという誤解が広まっていますが、実際はそうではありません」とコメントしています。
「ミックス犬はあり?なし?」という議論が勃発した背景には、さまざまな問題が散見されます。人気上昇の裏で、次に挙げるような問題点が指摘されているのです。
■両親犬のそれぞれの遺伝性疾患を引き継ぐ可能性がある
純血犬種にはそれぞれなりやすいとされる遺伝性疾患があり、ミックス犬は両親それぞれの遺伝性疾患を複数引き継ぐ可能性があります。
実際、Orivet(遺伝子検査機関)によると、ラブラドゥードル(ラブラドール・レトリバー×スタンダード・プードル)は、遺伝性疾患を引き起こす29もの遺伝子、形質を引き継ぐ可能性があるとされています。
ミックス犬は健康だと思い込み、「親の遺伝子検査は必要ない」「片親の遺伝子検査をしてあればいい」と表記をしているペットショップやブリーダー紹介サイトなどがありますが、遺伝性疾患の予防はそんな簡単なものではありません。
■大きさの違う純血犬種同士の交配で骨格形成に問題
先日、埼玉県のペットショップでアラスカン・マラミュート(大型犬)とポメラニアン(小型犬)を交配した子犬が売られていることで、SNSで多くの批判的な意見が上がりました。
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