大飛躍の国民民主「石丸伸二支持層」が支えた根拠 若年層から支持された国民民主に見た"デジャブ感"
東洋経済オンライン / 2024年11月3日 7時55分
しかし、その中でも都知事選の際に石丸氏を支持していた人たちが今回の選挙でどのような反応をしていたかと言えば、国民民主党への支持が最も多く、次いで自民党への批判でした。
「批判」よりも「期待」が強く表明されていたことは、石丸氏支持派の特徴と言えます。
今回の分析から、石丸氏を支持していた層が、「変革志向」や「現状への反発」から国民民主党を支持しやすい傾向があったことがわかりました。言い換えれば、国民民主党は、石丸氏を支持していたような層を取り入れることに成功したとも言えます。
SNSウケだけの政治では、分断や混乱を招く危険性も
しかし、それらの層が重視した観点は、ポピュリズム(大衆迎合的な政治思想や活動)と通じる点があります。選挙戦でのポピュリズム的な発信の仕方はネットの相性はよく、さまざまなSNSを駆使している若年層の支持を集めることに有効ではあるかもしれません。
ただ、ポピュリズムに傾倒しすぎると、短期的には支持を集めることができても、長期的な政策の実現や社会の安定に悪影響を及ぼす可能性があります。具体的な政策議論が不足し、感情的な訴えや過激な主張が優先されることで、建設的な対話が困難になるリスクもあります。
アメリカのドナルド・トランプ前大統領も、既存の政治体制への反発や変革を求める声を取り込み、大きな支持を得ました。しかし、その結果として社会の分断や政治的な混乱を招いたことは記憶に新しいでしょう。
当たり前ではありますが、今後、政治に求められるのは、オンラインでの情報発信やコミュニケーションを活用しつつも、感情的な訴求だけでなく、実質的な政策やビジョンを示すことです。
都知事選で石丸氏に熱狂していた人たちが、今回は国民民主党へとその熱の注ぎ先を変えた。その先に何があるのか、今後も注視していきたいと思います。
福馬 智生:株式会社TDAI Lab 代表取締役社⻑、工学博士
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