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気がついたら"大モテ"国民・玉木氏「素顔と評判」 「売れない地下アイドル」と揶揄された過去も

東洋経済オンライン / 2024年11月5日 13時15分

国民民主党代表の玉木一郎氏は一時期「売れない地下アイドル」と呼ばれてていたことも(写真:Akio Kon/Bell)

10月27日の衆院選で28議席を取得し、現有議席を4倍まで増やすという大躍進を遂げた国民民主党。比例票に至っては、2021年の衆院選で獲得した259万3396票から617万2434票と約2.4倍も伸ばし、596万4415票の公明党、510万5127票の日本維新の会よりも多かった。単独で法案提出が可能な21議席の獲得が希望だったが、それをも上回ってクリアした。

そして、自公の獲得議席数が215議席と過半数を割った今、国民民主党はキャスティングボートを握る存在として一躍注目を浴びている。

東大→大蔵省→ハーバードのエリート

その原動力が玉木雄一郎代表の行動力だ。選挙期間中は31都府県、延べ1万3339キロ移動した。その間、玉木氏が選挙区である香川2区に入ったのは計6時間に過ぎなかったが、8万9699票を獲得して当選。自民党の瀬戸隆一氏の復活当選を許したものの、得票率は66.41%で自己最高を記録した。

玉木氏は1969年5月1日、香川県大川郡寒川町(現在のさぬき市)に誕生した。祖父は農協の組合長を務め、父は獣医として農協に勤務。自宅で購読していた日本農業新聞を、幼少時から読みふけった。県立髙松高校時代は生徒会長を務め、東大法学部に進学した。

在学中は十種競技の選手とて活躍し、世界陸上では通訳のバイトも経験している。卒業後は大蔵省(現在の財務省)に入省し、アメリカのハーバード大学ケネディスクールに留学。同大学のチャペルで結婚式を挙げた夫人は、故・大平正芳元首相の一族だ。

そして2009年の衆院選で、玉木氏は民主党公認を得て初当選。華麗な経歴を背負って政界に登場したように見えるが、実際にはそうでもない。玉木氏は2005年の衆院選に出馬して落選した。故・大平首相の縁がありながら自民党に入れなかったのは、香川2区にはすでに自民党の候補がいたためだった。

当時の安倍晋三首相から別の選挙区での出馬を打診されていたが、それを断った理由は故郷に対する思いだろう。小中学生時代に通った母校はすでに廃校になり、田んぼが広がる実家の周辺は過疎が進んでいる。

数年前に畑の側に設置した捕獲檻には100キロ近いイノシシがかかったが、害獣を駆除する狩猟免許保有者は高齢化で激減しているという現実がある。

「ため池管理保全法」を発案した理由

また、降水量が少ない香川県は河川が短く、国や地方公共団体が所有するものを除いて1万2269カ所の農業用ため池がある(2023年12月末時点)が、そのメンテナンスを定めた「ため池管理保全法」を発案したのが玉木氏だ。

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