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奥行き12m「カステラハウス」工夫満載の快適空間 スペースを開放して近所の人たちの憩いの場に

東洋経済オンライン / 2024年11月6日 14時0分

私設図書館を併設したコンテナハウス(写真:『人気建築家と考える 50代からの家』より)

50代。人生、そろそろ「B面」へ! どこに住む? どう生きる? セカンドライフを思いきり楽しむための自分本位の家づくりを多面的に紹介。実例を多数掲載!

建築家の湯山重行氏の著書『人気建築家と考える50代からの家』より一部抜粋、編集してお届けします。

コンテナハウスで暮らすこと

「最近、コンテナハウスを建てた友人がいて、今度遊びに行くんですけど、湯山さんも一緒にどうですか?」と誘いがあった。

【写真を見る】Kさんが住む鮮やかなコンテナハウス

近頃は、コンテナを活用した小さなパン屋さんや、雑貨店を見かけるようになった。ただし、住むための住宅として仕上げるには、法律のクリアや水回りや断熱対策などの結構な工事が必要になる。

しかもセカンドハウスではなく、メインの住宅として住まわれているというから、なかなかのレアケースだ。仕事場からも近いこともあり、二つ返事でお邪魔することにした。

【写真を見る(5枚)】Kさんが住む鮮やかなコンテナハウスの写真は、こちらからご覧いただけます。

最寄り駅で待ち合わせ、車でしばらく走ること40分あまり、鮮やかなグリーンの箱が見えてきた。コンテナを2つ縦に並べた存在感ある佇まいは、一見すると雑貨屋さんかカフェかと見間違うほどだ。

コンテナハウスに1人で暮らすKさんは、48歳のときに乳がんが見つかった。幸いにも寛解し、保険で少しまとまったお金が手元に入ってきたこともあり、昔からぼんやりと考えていた夢を具体化したいと思い始めたという。

「いつ病気が再発するかもわからないし、このお金を何か有意義なことに使えないかな?と考えて。家には子どもの頃から好きで集めていた本や、仕事の資料として手に入れたいろんなジャンルの本があったので、それを開放して、近所の人が立ち寄れるちょっとしたコミュニティスペースにできたらいいなぁと」

700万円の提示額が1300万円に

ちょうど2018年で、翌年には消費税が上がるタイミングだったこともあり、動くなら今だ!と私設図書館を併設できる自宅を建てる決意をした。

実家が所有する土地を利用するので土地代はゼロだが、もとは茶畑だったことから整地が必要だった。

その費用と建築後の引っ越し代、家財の購入代を計算すると、建物本体にかけられる予算は税抜きで約1000万円。材料費や工費が高騰している現在では、さすがにこの金額に収めるのは無理だが、2018年当時でも結構厳しい予算だったはずだ。

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