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「応募者が少ない」採用に困った会社に欠けた視点 会社が「選ばれる時代」の採用コンテンツの作り方

東洋経済オンライン / 2024年11月6日 9時30分

認知の壁を越えられても、まだ採用には至りません。「知っている企業」というライバルが多い中から「信頼できる企業」に移行する必要があります。知っている企業だったとしても「なんか怪しいな」「ブラックなんじゃない?」「ちゃんと儲かってるの?」と思われてしまったら、信頼が得られず、求人にエントリーしてもらえません。

信頼を得るために必要なのは、過去を語ることです。具体的には、これまでにご紹介した経営者の半生や創業秘話、社史などを語りましょう。「これまで何をしてきたのか?」を語ることで、信頼は生まれていきます。

恋愛においても同じではないでしょうか?「その人が過去に何をやってきたのか?」「どういう人生を歩んできたのか?」を知ることで信頼につながります。何も過去がわからない人はどうしても「ちょっと怪しいな」と思ってしまいます。

好きになってもらうために、未来を語る

昔、イタリア人の男性にモテ方を聞いたことがあります。彼はこう言っていました。「モテない人は卒業アルバムを引っ張り出してきて過去を語る。モテる人は旅行ガイドを出してきて『どこに行きたい?』と聞く」。つまり、好きになってもらうためには未来を語ることが大切だということです。

過去を語ることは信頼にはつながるかもしれませんが、「好き」とか「これからも一緒にいたい」と思わせることまではできません。採用活動においての「好きになってもらう」とは「ここで働きたい!」と思ってもらうことです。信頼されたとしても、会社のことを好きになってもらえなければエントリーしてもらえません。「この会社の力になりたい」「この会社に入れたら自分らしく働けそう」「この会社で働くと人生が変わりそう」……そう思ってもらう必要があります。

未来を語るとは、企業で言えば「ビジョンを語る」ことです。「この会社は何を成し遂げようとしているのか?」「この会社はどこへ行こうとしているのか?」「この会社はどんな世界を作ろうとしているのか?」といった未来を語り、採用候補者も同じ未来を描けることができれば、採用につながりますし、ミスマッチも減るはずです。

これまでは採用候補者が履歴書を提示して会社に選んでもらっていました。これからは逆です。つまり、企業側が「魅力的な履歴書」を提示して選んでもらわなければいけない。これまで会社は選ぶ側だったのかもしれませんが、今は会社が選ばれる時代なのです。

これまでにお話ししたことは、平たく言えば「企業側もきちんと履歴書を提示しましょう」ということ。履歴書もなしに採用エージェントに頼っても効果は期待できません。ビズリーチもウォンテッドリーもお金がかかります。その効果を最大化するためにも、まずは自社のコアの部分を言語化して、会社の魅力を明示しておくといいでしょう。

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