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日本のタテ社会に「上の人」がいないと困る訳 人類の進化史に「リーダー」は存在しなかった

東洋経済オンライン / 2024年11月8日 11時0分

ダンバー氏も言っていますが、いわゆるリーダーというものは、人類の進化史の流れの中では存在しませんでした。かつては人数も少なく、みんな平等で、お互いに話し合いでなんでも決めることができたからです。

実際に、15人程度までなら、日々一緒にやりながら、何となく決まってゆき、明文化せずともうまくやっていけます。

ところが、組織が大きくなって、いろんな意見の人が出てくると、厳密な規則で運用しなければならなくなります。規則ができると、その執行役が必要になり、上下関係やヒエラルキーが生まれる。すると、そこに対して、不適応になる人も現れるわけです。

そこをどのように運営していくかは、文化によって異なるでしょう。この辺りは、まだ誰もきちんと論じていないところです。

本書で言及されているのも、西洋社会が基盤です。「ダンバー数」が、日本文化においてどう働いているのか、日本のタテ社会との関係がどうなっているのか。日本を知るには、もう少し分析が必要だと思います。

(構成:泉美木蘭)

長谷川 眞理子:総合研究大学院大学名誉教授、日本芸術文化振興会理事長

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